研究課題
個々の組織を形成する細胞は、それぞれ固有の寿命をもつことが知られている。ここでいう細胞寿命とは最終分化をとげた細胞が死滅するまでの期間をいう。しかし、細胞ごとの異なる寿命決定のメカニズムについて、これまでほとんど明らかにされていない。また、個々の細胞のターンオーバーは、何らかの生物学的必然性に基づき定まっているはずであるが、その理由もほとんど明らかではない。そこで、本研究において、分化後の寿命が最も短い細胞である腸上皮細胞を解析のモデルとして用い、網羅的な解析も含めた新たな研究方法を構築し、これまで全く明らかにされていない細胞寿命の決定メカニズムの解明に挑戦した。今年度は、前年度に確立したBrdUの取り込みを用いた腸上皮細胞寿命の測定系を用いて、寿命制御に関わる因子候補を複数同定することが出来た。また、クロージンの特殊な分子種や研究代表者が最近見出している腸上皮細胞に強く発現するチロシンホスファターゼであるSAP-1の遺伝子破壊(KO)マウスにおいて、上記測定系を用いて腸上皮細胞寿命の異常を確認できた。
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