アルツハイマー病の原因物質であるβアミロイドタンパクを分解するプロテアーゼであるNeprilysin(CD10)あるいはInsulin Degrading Enzyme(IDE)を発現するiPS細胞由来のマクロファージ(iPS-ML)を作成した。これらのiPS-MLが、培養系において培養液中のβアミロイドタンパクを分解することを確認した。次に、マウス脳間質液を微小透析法により経時的に採取し、脳間質液中のβアミロイドタンパク濃度の変化をモニタリングするシステムを作成した。そして、モデルマウス(アミロイドベータトランスジェニックマウス)脳内へiPS-MLを注入し、in vivoにおける治アミロイドβ現象効果の検討を行った。その結果、マウス脳内へこのiPS-MLを移入することにより、マウス脳間質液中の可溶性βアミロイドタンパクを減少させることが可能であるという結果を得た。
|