研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では、神経変性疾患であるA-synucleinを病的蛋白とする多系統萎縮症(multiplesystematrophy:MSA)およびTDP-43を病的蛋白とする筋萎縮性側索硬化症(amyotrophiclateralsclerosis;ALS)について検討した。(1)MSA橋核神経細胞(5例)では、核内小体であるPML小体はr-synuclein陽性の核内封入体の存在により、類円形(対照5例)から混紡状や線状に変化し、それら封入体と共局在する所見をはじめとする多様な形態権を呈して認められた。また、統計学的には、MSA神経細胞の核の体積に占めるPMLbodyの総体積は正常群に比し有意に減少していた。(2)ALS脊髄前核細胞では、核内小体であるCajal小体数の平均値は対象5例:17.19+/-4.09、孤発性ALS5例:8.06+/-4.41であり、その数の有意な減少がみられた。PML小体およびCajal小体は神経細胞の生命維持に関与する核内分子とされており、これらの減少は、それぞれr-synuclein、TDP-43の異常に関連して神経細胞死に関与しているものと推測された。
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http://www.bri.niigata-u.ac.jp/