研究課題
新規のダイナミン阻害剤を探索するため、in vitroアクチン重合を指標にした小分子スクリーニングにより、(N'-(4-(diethylamino)benzylidene)-4-methoxybenzohydrazide)(DBHA)によるダイナミン阻害効果を見いだした。さらに培養細胞を用いて仮足形成、遊走に対するDBHAの影響を解析した。その結果、DBHAは仮足先端部へのダイナミンの動員とラッフル膜形成に対し抑制効果を示した。さらに、細胞の遊走、浸潤に対してもDBHAの抑制効果が認められた。小分子探索による新規のダイナミン阻害剤DBHAの同定と、細胞に対するDBHAの影響についての解析結果を学会発表するとともに学術論文にまとめた。次に、Hisタグをつけた熱帯熱マラリア原虫ダイナミンpfDyn1, pfDyn2を昆虫細胞に発現させ、アフィニティーカラムを用いて精製した。リコンビナントタンパクを用いたin vitro解析により、マラリアダイナミンがGTPアーゼ活性と脂質膜変形能を持つことを明らかにした。また、pfDyn1, pfDyn2をそれぞれ特異的に認識する抗ペプチド抗体を作成し、ウエスタンブロットにより特異性を確認した。さらに、GTPアーゼ活性を指標とした小分子スクリーニンングにより、pfDyn2阻害候補物質を同定した。
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Biochem Biophys Res Commun
巻: 443 ページ: 511-517
10.1016/j.bbrc.2013.11.118.