研究課題/領域番号 |
23659216
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
松岡 裕之 自治医科大学, 医学部, 教授 (10173816)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 生物資源 / がん細胞 / 遺伝子導入 / ルシフェラーゼ / 蚊 / 唾液腺 / 蛭 / 蛇毒 |
研究概要 |
マウスの大腸がん細胞株Colon26にLuciferase 遺伝子を組込んだ Colon26-Lici を高崎健康大学 村上孝教授よりもらい受けた。この細胞をまず RPMI1640 あるいは DMEM medium を用いて培養した。培養とともに増殖細胞の形態を観察した。RPMI 1640 で培養した Colon26-Lici 細胞は細長く、尖った形態をするものが多かった。一方 DMEM medium で培養した Colon26-Lici 細胞は細胞質が大きく、円形もしくは方形を呈していた。増殖能率は DMEM medium が優れていた。この理由は、DMEM medium のグルコース濃度が 400mg/dl で RPMI 1640 では 200mg/dl であることに起因していると思われた。 マウスは BALB/c メスを用いた。ペントバルビタール麻酔したマウスの心臓へ直接細胞を注入した。注入細胞数は10万から50万とした。注射後7日後から7日ごとにマウスを麻酔してルシフェリンを注射し、in vivo imaging system を用いて細胞の定着・増殖の程度を追跡した。 平成23年度は16匹のマウスに心臓注射を行った。予想に反して左心室への注入はうまく行かず、多くは右心室へと注入されてしまった。そのため7日目の観察では、肺におけるがん細胞の定着が見られるものが大部分であった。1匹のマウスについては腹部および脳でのがん細胞増殖が観察でき、がん細胞が左心室へ注入されたためと考察した。担がんマウスはがん細胞注射後2週間から4週間で死亡した。 上記の次第で、実験に使用するがん細胞の入手と培養方法は確立したものの、安定的にマウス左心室へ細胞注入をすることができず、具体的ながん細胞転移阻止物質のスクリーニングには至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウス左心室への細胞注入が予定どおり行えていないところに最大の問題がある。小型超音波装置でマウス心臓をモニターしながら左心室へ注入するために、経験者に教えを乞うて、確実に左心室への細胞注入をできるよう改善を図りたい。
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今後の研究の推進方策 |
マウス左心室に確実にがん細胞を注入するために、今年度の実験にはマウス左心室注入に実績のあるテクニシャンを雇い入れて実験の確実性を高める。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度は人件費を使用しなかったが、次年度は人件費を予定の2倍(90万円)にして使用する。旅費を減額して5万円とし、海外の学会での発表を控える。
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