ウイルス感染による代謝と細胞増殖の制御

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23659244
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 免疫学
• 研究機関: 独立行政法人理化学研究所
• 研究代表者: 石井 俊輔 独立行政法人理化学研究所, 石井分子遺伝学研究室, 主任研究員 (00124785)
• 研究期間 (年度): 2011
• キーワード: ウイルス感染 / 代謝 / 細胞増殖 / TNF-α

研究概要

TNF-αは感染により誘導され、炎症メディエーターの発現やアポトーシスを誘導し、感染防御に関与する。私達はTNF-αシグナル伝達経路で機能する新規TRIMタンパク質を同定した。このTRIM欠損肝細胞では、コレステロール生成系遺伝子や脂質生成系の遺伝子の発現が上昇していた。これは、この新規TRIMタンパク質が、TNF-αシグナル伝達経路を制御して感染防御に関与すると共に、代謝系を制御することを示唆している。このように、免疫系と代謝系を繋ぐ鍵となる因子の機能が明らかにされた。

研究成果

• [雑誌論文] Inheritance and memory of stress-induced epigenome change : roles played by the ATF-2 family of transcription factors (2012)
  • 著者名/発表者名: Seong KH, Maekawa T& Ishii S
  • 雑誌名: Genes Cells 巻: 17 ページ: 249-263
• [雑誌論文] Dampening of death pathways by Schnurri-2 is essential for T cell development (2011)
  • 著者名/発表者名: Staton TL, Lazarevic V, Jones DC, Lanser AJ, Takagi T, Ishii S& Glimcher LH
  • 雑誌名: Nature 巻: 472 ページ: 105-109
• [雑誌論文] Inheritance of stress-induced, ATF-2-dependent epigenetic change (2011)
  • 著者名/発表者名: Seong KH, Li D, Shimizu H, Nakamura R& Ishii S
  • 雑誌名: Cell 巻: 145 ページ: 1049-1061
• [学会発表] Inheritance of stress-induced epigenome change : research using fly and mouse (2011)
  • 著者名/発表者名: 石井俊輔
  • 学会等名: 第34回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2011-12-13
• [学会発表] ストレスはATF-7を介してヘテロクロマチン形成とテロメアの長さを制御する (2011)
  • 著者名/発表者名: 前川利男,吉田圭介, Binbin Liu,仲村賢一,田久保海誉,石井俊輔
  • 学会等名: 第34回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2011-12-13
• [学会発表] ATF-7は炎症の抑制因子として機能する (2011)
  • 著者名/発表者名: 吉田圭介,前川利男, Claire Renard-Guillet,白髭克彦,石井俊輔
  • 学会等名: 第34回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2011-12-13
• [学会発表] 環境・代謝ストレスによるエピジェネティック変化と疾患 (2011)
  • 著者名/発表者名: 石井俊輔
  • 学会等名: 第2回Molecular Cardiovascular Conference II
  • 発表場所: 小樽
  • 年月日: 2011-09-01
• [図書] ストレスによるエピゲノム変化とその遺伝 (2011)
  • 著者名/発表者名: Seong Ki-Hyeon、石井俊輔
  • 総ページ数: 2987-2989
  • 出版者: 実験医学
• [備考]
  • URL: http://rtcweb.rtc.riken.jp/lab/mg/mg.html