脱分化型胸腺上皮細胞株を用いた自己・非自己識別制御の解析とその検証

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23659246
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 免疫学
• 研究機関: 徳島大学
• 研究代表者: 笠井 道之 徳島大学, 疾患プロテオゲノム研究センター, 学術研究員 (10194705)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: 胸腺上皮細胞株 / 胸腺皮質上皮細胞 / 胸腺髄質上皮細胞 / 胸腺微小環境 / MHC複合体 / 自己抗原 / 自己ペプチド

研究概要

胸腺を構成する上皮細胞膜上の自己ペプチド＋MHC分子複合体は胸腺内T細胞分化に重要な役割を果たすが、その発現を制御する分子機構の理解はいまだ不十分である。胎仔胸腺から単層培養法で樹立した複数の胸腺上皮細胞株は機能性分子FoxN1を発現していなかった。胎児胸腺を消化酵素で分散した上皮細胞分画を一定期間凝集培養するとその細胞は培養開始時と同程度のFoxN1を発現したが、FoxN1発現誘導した胸腺上皮細胞株と同様に胸腺再構築能力をほとんど有していなかった。今後は、FoxN1を恒常的に発現する胸腺上皮細胞株で胸腺再構成能力と自己ペプチドとMHC分子複合体の発現制御を調べる予定である。

研究成果

• [雑誌論文] Abone substitutewith high affinity for vitaminD-binding protein-relationshipwith niche of osteoclasts (2014)
  • 著者名/発表者名: T. Ikeda, M.Kasai, E.Tatsukawa, M.Kamitakahara, Y. Shibata, T.Yokoi, TK.Nemoto, andK. Ioku
  • 雑誌名: JCellMolMed 巻: 18(1) ページ: 170-180
  • 査読あり
• [雑誌論文] Development and Function ofCorticalThymic Epithelial Cells (2013)
  • 著者名/発表者名: K.Takada, I.Ohigashi, M.Kasai, H.Nakasa andY. Takahama
  • 雑誌名: CurrTopMicrobiol Immunol 巻: 373 ページ: 1-17
  • 査読あり
• [学会発表] Cell-cell contactmaintains β5t expression in cortical thymic epithelial cells (2012)
  • 著者名/発表者名: M. Kasai, A. Bat-Erdene, and Y. Takahama
  • 学会等名: 第41回 日本免疫学会総会・学術集会
  • 発表場所: 神戸国際会議場(兵庫県)
  • 年月日: 2012-12-05
• [学会発表] Towards the establishment of functionally competent thymic epithelial cell lines (2012)
  • 著者名/発表者名: M.Kasai and Y.Takahama
  • 学会等名: The 3rdWorkshop of Synthetic Immunology
  • 発表場所: 京都大学(京都府)
  • 年月日: 2012-05-18
• [学会発表] Expression profiles of beta 5 subunits in thymic epithelial cell lines (2011)
  • 著者名/発表者名: M.Kasai, H.Udono, and Y.Takahama
  • 学会等名: 第40回 日本免疫学会総会・学術集会
  • 発表場所: 幕張メッセ(千葉県)
  • 年月日: 2011-11-27
• [図書] ArticleTitle:Thymus Encyclopedia ofHuman Biology (3rdEdition)
  • 著者名/発表者名: M.Kasai, Y.Nakagawa, K.Kondo, and Y.Takahama
  • 出版者: ELSEVIERInc(in press)