研究概要 |
2010年発行の米国心臓協会による心肺蘇生ガイドラインによると、心肺蘇生に反応しない心停止者は、救急隊は現場で蘇生中止ができるとされている。しかし、本邦では救急隊による蘇生中止は法律で禁止されている。高齢化社会における医療資源の有効活用に寄与する目的で本研究が行われた。2005年から2011年の間に消防庁が全国集計した心停止者搬送データ(797,422例)を用い解析を行った。その結果、救急隊が判断する院外心停止傷病者不搬送基準として、「心拍再開なし」、「初期心電図が非除細動適応」、「目撃のない心停止」の3病院前因子すべてを満たし、さらに救急隊の現場活動時間の新たな設定が必要であると考えられた。
|