研究課題/領域番号 |
23659259
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
平井 みどり 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (70228766)
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研究分担者 |
平野 剛 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (00322826)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | eラーニング / 薬学教育 / 薬剤師教育 / コーチング / 生涯教育 |
研究概要 |
実務実習生の資質は薬学共用試験にて担保されているものの、指導する薬剤師から見ると、技能・態度はもちろん知識レベルでさえ十分とはいえない。最初に、薬学部での教育内容と臨床現場の求める知識の差異を正確に把握し、その橋渡しをすることを目標として、実習生自らが実習中に作成した問題を用いて検討した。 第1期実習生10名には本研究の趣旨を十分に説明した後、問題はCBTと同様に5者択一とし、実習最終週に実習で身に付いた知識について各自5題程度を作成するよう指示した。それらを用いて第1期、第2期および第3期実習生、計30名に対して実習最終週に試験を行った。一方、薬剤部員は実習前に最低限必要な知識に関する問題を作成し、それらの質を向上させるため薬剤部内のワーキンググループでブラッシュアップした。 本研究の趣旨を理解し問題の作成に協力した第1期実習生は9名であり、問題数は計47題となった。実習生が作成した問題は大学では学習していない、あるいは理解できていない知識を示しており、これらが現場との大きな溝であることが明らかにした。例えば、TPN製剤や2ポート製剤などの特徴、TZ、CKDなどの臨床現場においてよく用いられる略語などの理解は十分ではなかった。また、より専門的な医薬品の 用法用量や処方意図、院内製剤に関する知識も不足していることが明らかとなった。さらに、患者の症状に応じた薬剤の用法用量および副作用などの理解は不十分だった。 統合型web研修システムを立案し、「病院調剤を実践する」および「ベッドサイドで学ぶ」にまとめた。病院実務実習が指導薬剤師および実務実習生ともに有意義なものになるよう、来年度からは実務実習前に本研修システムを有効活用する。なお、本研究成果の一部は、日本薬学会第132年会(札幌)にて発表した。薬学部での教育と現場教育の橋渡しを目的としたweb研修システムの構築、平野剛 他
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
1 薬学部での教育内容と臨床現場の求める知識の差異を正確に把握できた。2 統合型web研修システムのひな型を構築することができた。3 研究成果を日本薬学会132年会で発表した。
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今後の研究の推進方策 |
「学習者の異質性の認識とそれに基づく個別対応」という計量心理学における項目反応理論およびマーケティングサイエンスにおけるRecency- Frequency (RF) 分析である統計科学の概念を積極的に取り入れ、この解析を通じて、学習者における満足度の総和の最大化を実現するとともに、他のe ラーニングシステムとの差別化を図る。 コーチングの3原則である「双方向コミュニケーション:Interactive」「個別対応:Tailor-made」「継続的なフォロー:Ongoing」を重視したe ラーニングシステムの構築を目指す。本研究により、6年制薬学教育による薬剤師教育に対する貢献のみならず、さらには全ての医療人のための生涯学習システムとして応用できる。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度は統合型web研修システムのひな型の構築に取り組んだ。システム開発を最低限のものとし、次年度、実際の運用しながらバージョンアップする。したがって、平成23年度の残、すなわち次年度使用額は平成24年度の研究費と合わせて使用することとする。使用計画は下記の通りである。1 統合型web研修システムの維持管理および運用面での問題に対応すべく計画的に研究を遂行する。2 一般社会を含めた啓蒙活動を行うため、情報収集および学会発表などを積極的に行う。
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