研究課題/領域番号 |
23659293
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
下山 一郎 千葉大学, フロンティアメディカル工学研究開発センター, 教授 (60115483)
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研究分担者 |
浅野 由美 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00400979)
村田 淳 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (20344997)
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キーワード | 姿勢制御 / パーキンソン病 / 動的 / 頸部 / 躯幹 / 頭部角速度 / 足圧中心 |
研究概要 |
前年度に得られた正常者の結果( [眼球運動]・[体幹運動ペース]・[頭/頭胸郭同期運動の間]には有意差がない事から,姿勢制御障害者に当検査を適応した。罹病期間が8年以上の治療中の23名のパーキンソン病患者(PD)(Hoehn&Yahr 分類2~3度,56~74歳,65±5.8歳)と,年齢マッチした17名ボランティア(VO: 57~72歳,64±4.1)に依頼し承諾を得て検査した.静止立位(開眼20s,閉眼20s),マイペース反復交互回旋を頭のみの運動 20s(HO)と,頭・胸郭同期運動 20s(HTS)を施行した.眼球は頭部運動に同期指示した(頭部より投影したレザー像を注視).静止立位の頭部角速度の総パワー(TP)にPD-VO間と,開-閉眼間に有意差はなかったが静止立位の足圧中心変動(COP)のTPにPD-VO間と,開-閉眼間と,前後-左右ゆれ間に有意差認められた.運動時の頭部角速度TPにPD-VO間と,HO-HTS間に有意差なかったが頭部角速度ピークパワー(PP)にPD-VO間に有意差認め,PP/TP比ではPD-VO間と,HO-HTS間に有意差を認めた.運動時のCOPのTPにPD-VO間と,HO-HTS間に有意差認めた.COPのPPにPD-VO間とHO-HTS間と前後-左右ゆれ間に有意差を認めた.COPのPP/TP比ではHO-HTS間にのみ有意差を認めた.(浅野由美ら,第42回日本臨床神経生理学会学術大会 2012/11/8-10,Shimoyama I., et al. International Medical Journal. 2012/11/12受理). 本方法はPDの姿勢制御機能の定量的評価ができた. 体幹の随意運動機能を頸部と頸部以下の躯幹に分けてその障害を分離して検査できる可能性が示唆された。
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