研究課題
熱帯地域には数々の熱帯感染症があり、これらの多くはこれまで「顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases)」とされてきたものに含まれる。特に、蚊媒介性の感染症、たとえばデング熱・デング出血熱やチクングンヤ熱は熱帯、亜熱帯地域に分布しており、未だにこれらの感染症に対する診断技術も確立されていない。私たちは、デング患者の末梢リンパ球を用いて、デングウイルスの4つの血清型(1型~4型)のいずれとも交差反応するヒト単クローン抗体を作製し、この抗体を用いて日本の企業との共同研究としてイムノクロマト法による迅速診断キットを開発した。また、マウスにチクングンヤウイルスを免疫することによりマウス単クローン抗体を作製し、同じく日本の企業との共同研究として迅速診断キットを開発した。現在、タイのマヒドン大学熱帯医学部およびこの熱帯医学部内に設置した大阪大学微生物病研究所の感染症共同研究拠点であるMOCID (Mahidol-Osaka Center for Infectious Diseases)との共同研究として、これらキットの感度と特異性に関する、患者サンプルを用いた評価を実施しているところである。また、2009年に豚に由来するインフルエンザの原因ウイルスとして出現したウイルスH1N1pdm (2009)を高感度に、しかも特異的に検出できるイムノクロマト迅速診断キットを企業との共同研究として開発し、その評価を日本で実施し、また現在はタイでも実施している。
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