本研究は、がん組織に特異的に集積し、生体イメージングによる高感度な診断と効率良い薬剤送達を同時に行える新規医療"Immuno-Theranostics"の開発をめざして行った。がん分化抗原であるメソセリン(MSLN)に対する抗MSLN抗体のヒト化、低分子化を進め臨床応用に向けて一歩前進できた。マウス抗MSLN抗体Fabを64Cu標識し、担がんヌードマウスに投与して体内動態をポジトロン断層撮影法(PET)により解析し、抗体低分子化の影響を確認した。ヒト化抗メソセリン抗体IgGを結合し近赤外蛍光標識したリポソームを調製しMSLN陽性がん細胞培養に抗体依存的に取り込まれることを観察した。
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