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2012 年度 実績報告書

血液悪性腫瘍のリン酸化蛋白質発現プロファイルシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23659304
研究機関文京学院大学

研究代表者

元藤 陽子  文京学院大学, 保健医療学部, 助手 (00458556)

キーワードモノクローナル抗体 / リン酸化蛋白質 / 腫瘍検査 / プロテオーム / 血液悪性腫瘍
研究概要

抗リン酸化蛋白質モノクローナル抗体(PmAb)とヒト白血病細胞株3種12株(T細胞系腫瘍8種、B細胞系腫瘍2種、骨髄細胞系腫瘍2種)との反応を正準判別分析で解析した結果、51種類の抗体で血液腫瘍細胞株を腫瘍種毎に明確に分類することに成功した。このことは、同一腫瘍種でPmAbに対応する共通の抗原性およびその抗原分子に関連する種々の性状の共通性が存在する可能性がある。これらを明らかにすることを目的に以下の項目について実施した。
① 血液悪性腫瘍患者組織・細胞のPmAbとの反応性の検討について:免疫組織染色を前提にホルマリン固定細胞についてのPmAbの反応性を検討し、約110種のPmAbにおいてホルマリン固定細胞および組織に対応が可能であった。
② PmAbの特異性の同定について:①のPmAbについて腫瘍特異性を持ったものを優先にその抗原特異性を同定することを行い、その一部については抗原の同定を完了しつつある。
③ ヒト白血病細胞株を用いたPmAbの認識抗原関連性状の検討について:抗がん剤の奏効と血液学的特殊染色性を検討した。抗がん剤の奏効性については、T細胞系のH9細胞で唯一、ダウノルビシンだけが有効であったことを除けば、他のT細胞系の細胞はキロサイドの奏効が認められた。また、B細胞系や骨髄系の細胞における抗がん剤の奏効について共通性を見いだせなかった。一方、血液学的染色性はリンパ系細胞の染色性はほぼ妥当であるものの、骨髄系の細胞株の2種については典型的な染色性を示してはいなかった。これらの結果からT細胞系についてPmAbの認識抗原は、抗がん剤の奏効に関連した分子であるかも知れない。
④ 血液悪性腫瘍患者とPmAbとの反応性の検討について:現在に至ってもPmAbと血液悪性腫瘍患者の組織等との反応性の本格的な検討に至っていない。この点においては今後も引き続き継続していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Potential of classification of cancer by multiple discriminant analysis for relationship between cancer and expression of human cellular phosphoprotein.2012

    • 著者名/発表者名
      元藤 陽子
    • 雑誌名

      Biomedical Research

      巻: 33 ページ: 139~143

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 抗リン酸化蛋白質抗体が認識する新たな腫瘍特異抗原の探索と同定(II)2012

    • 著者名/発表者名
      小松 博義
    • 雑誌名

      文京学院大学総合研究所紀要

      巻: 13 ページ: 229~238

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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