ヒト変異SOD1(G93A、G127TGGG(G127X)、G85R、D90A)を有するtransgeni(Tg)マウスではいずれも脊髄銅濃度は対照よりも有意に高かった。G93AとD90AはSOD1活性部位において銅親和性が高く、G127XとG85Rは親和性が低い。すなわちSOD1活性に関与しない余剰な銅の存在が示唆された。銅取り込みに関与するSteap2、Ctr1、Cox17、Atox1はいづれのTgマウス脊髄でも有意に増加、銅排泄に関与するAtp7aは有意に低下していた。G93Aマウスでは脊髄銅濃度は週齢依存的に上昇していた。変異SOD1を有するALSでは銅イオンが疾病のバイオマーカーとして有用であることが示唆された。
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