研究課題
Mysterin 遺伝子による機能の解明は以下の手順で行った。1.Mysterin null mouse の頭蓋内血管の形成の確認:Zebrafish での抑制実験による観察では、頭蓋内眼動脈の異常形成が認められた。そのため、内頸動脈終末部を胎児期から成獣まで観察した。しかし、有意な狭窄病変は見いだせなかった。2.糖尿病Akita mouse との交配:糖尿病下での新生血管の異常について観察したが、同様に有意な所見は見いだせなかった。3.Mysterin と種々既存血管の形成に関わるシグナル経路とのcross-talk:Securinおよのシグナル経路においてcross-talkを探索した。その結果、Securin において有意な所見を見出した。上記1、2が予想外であったため、Ubiquitin ligase の機能に注目しAkita mouseとの交配において糖尿病の進展について検討を行った。Akita mouseは、Ins2インスリンのアミノ酸がC96Yに置換された変異を持ち、生後6週以降インスリン分泌低下による糖尿病を引き起こす。そのメカニズムとして、インスリンの折り畳みの異常から小胞体ストレスを引き起こし膵ベータ細胞のApoptosisを引き起こすと考えられてたきたが、近年、正常インスリンと異常インスリンが共有結合あるいは疎水結合で相互作用し、その分解が亢進することによりインスリン不足に陥り糖尿病に至ると考えられている。Akita mouseとKO マウスの交配により糖尿病の進展、ベータ細胞のインスリン含量がよく保たれ空腹時血糖などもよく保たれていた。以上から、RNF213のKOにより分解系の亢進が抑えられ糖尿病が改善したと考えられた。今後、Ubiquitin ligase の機能を有する事から、分解系のUbiquitin ligase と考えられた。
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