警察官における睡眠呼吸障害の実態と客観的指標を用いた注意力に関する疫学研究

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23659330
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 衛生学
• 研究機関: 愛媛大学
• 研究代表者: 谷川 武 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80227214)
• 研究分担者: 斉藤 功 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90253781) ; 櫻井 進 天理医療大学, 医療学部, 教授 (50375515) ; 岡 靖哲 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (60419025)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: 睡眠呼吸障害 / 警察官 / 眠気 / 覚醒度・注意力

研究概要

中高年の警察官の肥満度が一般国民の平均値を大きく上回ることから、警察官の睡眠呼吸障害罹患のリスクが高いと考えられる。また、睡眠呼吸障害は、居眠りのリスクや循環器疾患発症のリスクを高めることが知られている。そこで、本研究では、警察官を対象に、睡眠呼吸障害の有病率を算出し、その後、肥満度や主観的な眠気、さらに客観的覚醒度・注意力との関連について明らかにした。本研究の結果、警察官の中等度以上の睡眠呼吸障害罹患の割合は約 20%、肥満者の有病率は過半数であった。また、年齢や肥満度(BMI)が高くなるにつれ、睡眠呼吸障害の重症度の高い者の割合が高くなる傾向がみられた。 さらに、主観的な眠気ならびに客観的覚醒度・注意力は、それぞれ睡眠呼吸障害との関連が認められたが、その予測能については、有意差はみられなかった。