研究課題/領域番号 |
23659348
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上床 輝久 京都大学, 健康科学センター, 助教 (20447973)
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研究分担者 |
川村 孝 京都大学, 健康科学センター, 教授 (10252230)
武本 一美 京都大学, 健康科学センター, 准教授 (40263165)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 疫学 / 学校保健 / 高等教育機関 / 学生支援 / 自閉症スペクトラム障害 / ASD |
研究概要 |
本研究の目的は、発達障害の傾向を有する大学生が修学において直面する課題に焦点を当て、それぞれの課題が精神的健康および学生生活に与える影響を明らかにする事である。また、発達障害の傾向を有しつつも、修学上、生活上の課題を克服している学生の傾向を把握し、効果的な修学支援に必要な具体的視点および手段を明らかする事を目指している。初年度である平成23年度は、発達障害の傾向を有する学生の修学上の困難とその支援について、国内外の動向をふまえた文献的検討を行った。また、調査を円滑に実施するために、大学生および青年期を対象とした疫学研究の文献的検討もあわせて行った。さらに、発達障害を有する学生への支援を実施している国内他大学および他機関の関係者との会議を通じて、修学上の具体的な困難と支援についての情報収集を行った。研究計画の妥当性および倫理的配慮事項について、学内関係機関との定期的な会議において検討し、本学医の倫理委員会からの承認を得ている。検討結果をもとに、共同研究者および研究協力者との会議を行い、一次スクリーニング調査に使用する質問票を作成し、二次面接調査実施手順を策定した。作成した質問票を用いて学内機関利用者等を対象に予備調査を行い、予想される結果および心理的影響等について検討し、本試験の調査票および実施手順に反映させた。一次スクリーニング調査実施に先立って、調査票の印刷を行い対象学生への配布を完了した。4月上旬に実施される健康診断において、調査票の回収および結果の解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
質問票の作成、二次調査実施手順の策定および質問票の発送等、調査を実施する準備は完了しており、平成24年4月に実施する定期健康診断にて質問票の回収を行い、予定通り次年度計画に着手する予定である。国内外の関係機関等への視察を行う予定であったが予算等の関係より実施できず、関係者との会議等にて情報を収集した。調査および検討結果について、文献での成果報告が現時点では行えておらず、次年度以後に行う予定とした。以上をもって、達成度をおおむね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、4月に実施する定期健康診断にて調査票を回収し、得られた結果を直ちに解析する。解析の結果から二次面接調査対象者を選択し、6月から12月にかけて、二次調査を行う。平成25年1月から3月に結果の解析を行い、結果を学術集会および論文等に公表する。平成25年度は、6月から12月にかけて、二次調査を受け、追跡調査へ同意した対象者へ、質問票および面接による追跡調査を行う。平成26年1月から3月にかけて最終的な結果の解析を行い結果を学術集会および論文等に公表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
定期健康診断における調査票回収にあたって、専属担当者の配置および回収した調査票からのデータ入力に人件費を要する。二次調査協力者への謝金および面接用質問票のライセンス購入費および印刷費、郵便通信費等を要する。調査で得られたデータ解析のために専用コンピューターおよび統計ソフトの購入を予定している。二次調査の結果をふまえた成果を公表するために書籍等の購入費、論文の投稿費および英文校正費や国内外への学術集会および他機関の関係者会議への参加費を要する。結果は学内や関係機関において、印刷物や説明会等での公表を予定しており、印刷代および会場費等を要する。
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