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2012 年度 実施状況報告書

発達障害の傾向を持つ大学生が才能を発揮するために大学に求められる環境と支援体制

研究課題

研究課題/領域番号 23659348
研究機関京都大学

研究代表者

上床 輝久  京都大学, 健康科学センター, 助教 (20447973)

研究分担者 川村 孝  京都大学, 健康科学センター, 教授 (10252230)
武本 一美  京都大学, 健康科学センター, 准教授 (40263165)
キーワード疫学 / 学校保健 / 高等教育機関 / 学生支援 / 自閉症スペクトラム / ASD / AQ / GHQ
研究概要

本年度の目的は、前年度文献調査および会議等にて検討した内容を基に作成した質問紙を用いて、学生を対象とした一次スクリーニング調査および二次面接調査を行い、発達障害の傾向を有する大学生の全体像と実態を把握すると同時に、その評価における具体的な課題を明らかにし、次年度に行う追跡調査の為のベースラインデータを得ることである。さらに、スクリーニング調査の結果から、効果的な修学支援に必要な具体的視点と手段について検討した。
4月の学生定期健康診断において一次スクリーニング調査を行った。母集団の特性および調査の趣旨を検討した結果、対象を当初の新入生から学部2年生へ変更した。3038人を対象として自記式の質問紙を事前に配布し、調査項目はAQ-J (自閉症スペクトラム指数日本語版) 50項目、GHQ28 (General Health Questionnaire) 28項目およびオリジナルの学生生活充実度質問項目18項目の合計96項目とした。
一次調査における有効回答率は36.5%であり、AQ-J の平均得点は22.9(標準偏差6.30)であった。また、先行研究の結果等に基づくカットオフポイント(33点)以上の得点であった学生は5.74%であった。GHQ28の平均得点は6.42(標準偏差5.20)であった。解析の結果、AQ-JとGHQ 、AQと学生生活充実度 、GHQと学生生活充実度に相関を認めた。AQ-J 得点は先行研究と比較してやや高い一方で、カットオフ値を上回る人数は比較的少ない結果となった。AQ-JとGHQおよび学生生活充実度に相関を認めた。
以上の結果については、第50回全国大学保健管理研究集会にて発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

一次スクリーニング調査の実施および結果の解析を行った。ただし、本年度は二次面接調査が実施できておらず、次年度に改めて二次面接調査を行う事とする。これまでの研究成果については学内および関係機関、学術集会等での発表を行った。しかしながら、調査および検討結果について、文献での成果報告が現時点では行えておらず、次年度以後に行うこととした。以上をもって、達成度をやや遅れているとした。

今後の研究の推進方策

平成25年度も引き続き一次スクリーニング調査を行い、平成24年度の結果と併せて再度結果の解析および検討を行う。また、6月から8月にかけて、二次面接調査を行う。同意した対象者については平成26年1月から3月に掛けて追跡調査を行うと同時に、最終的な結果の解析を行い、結果を学術集会および論文等に公表する。

次年度の研究費の使用計画

定期健康診断における調査票回収にあたって、専属担当者の配置および回収した調査票からのデータ入力に人件費を要する。二次調査協力者への謝金および面接用質問票のライセンス購入費および印刷費、郵便通信費等を要する。二次調査の結果をふまえた成果を公表するために書籍等の購入費、論文の投稿費および英文校正費や国内外への学術集会および他機関の関係者会議への参加費を要する。
結果は学内や関係機関において、印刷物や説明会等での公表を予定しており、印刷代および会場費等を要する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] AQおよびGHQを用いた健康診断における大学生のメンタルヘルス評価2012

    • 著者名/発表者名
      上床輝久,武本一美,安藤昌彦後藤雅史,石見拓,岡林里枝,義村さや香,川村孝
    • 学会等名
      第50回全国大学保健管理研究集会
    • 発表場所
      神戸ポートピアホール
    • 年月日
      20121017-20121018

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公開日: 2014-07-24  

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