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2012 年度 実績報告書

一般地域住民を含む糖尿病患者データベースにおけるうつ状態の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23659353
研究機関九州大学

研究代表者

岩瀬 正典  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 特別教員 (00203381)

研究分担者 清原 裕  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80161602)
キーワード糖尿病 / 疫学 / うつ / 糖尿病合併症 / 断面調査 / データベース / インスリン抵抗性 / 微小炎症
研究概要

うつ症状は2型糖尿病患者の8.9%にみられ、久山町在住の非糖尿病住民の4.0%に比べて2倍以上の頻度であった。さらに、年齢、性、生活習慣などを調整したロジスティック回帰分析を行うと、糖尿病のオッズ比は2.6であった。さらに、糖尿病患者のうつ症状と関連する因子として、糖尿病性神経障害による両足のしびれ、重症低血糖、女性、虚血性心臓病、糖尿病網膜症(光凝固)、脳血管障害、タバコがあげられた。一方、うつ症状を減少させる因子としては睡眠時間、年齢、身体活動量(運動)が抽出された。
また、うつ症状を有する糖尿病患者は、うつ症状のない患者より肥満で、血糖コントロールが不良であった。さらに、インスリン抵抗性の指標であるHomeostasis Model Assessment 2% Insulin Resistance (HOMA2%IR) はうつ症状を有する患者で有意に高値であり、インスリン抵抗性がうつ症状を有する2型糖尿病患者の病態悪化に関係することが示唆された。また、うつ症状を有する糖尿病患者では血清マグネシウム濃度やインスリン感受性を改善させるアディポカインであるアディポネクチンが有意に低下していた。マグネシウムはインスリン感受性と関係しており、マグネシウム摂取不足が糖尿病患者のうつ症状と関係することが示唆された。アディポネクチンには血管保護作用があることが知られており、アディポネクチンの低下がうつ患者に血管障害が多いことと関係している可能性が考えられた。

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公開日: 2014-07-24  

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