研究課題/領域番号 |
23659375
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
海老原 孝枝 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (30396478)
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研究分担者 |
海老原 覚 東北大学, 大学病院, 講師 (90323013)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | カプシエート / TRPV1 / 誤嚥 / 摂食嚥下障害 |
研究概要 |
我々がすでに報告した、カプシエート(辛味の少ないTRPV1アゴニスト)の人嚥下反射に対する効果(Geriatr Gerontol Int 2010 Yamasaki M et al)の結果を用いて、今年度は、「カプシエートふりかけ」を作製した。カプシエート含有量0.36%のふりかけ120gを作製し、10℃以下の温度であれば、約半年間の観察期間において、安定性を保持できることを確認した。その後、我々は、このふりかけを実際に食してみて、無味無臭であることを確認し、実際の対象高齢者の方々にも、無味無臭であることを確認していただき、忍容性のあることを確認した。「カプシエートふりかけ」は、実際に患者様に応用していくには、どのような食形態がいいか検討するために、また、どの程度の嚥下障害の方に有効性が認められるのかを検討するために、「カプシエートふりかけ入りゼリー、クッキー、お粥、人工栄養剤、ドレッシング」を作製し、安定して使用できるか試みた。その後、嚥下造影検査を行える患者様の同意をえて、カプシエートの急性効果が得られるか随時試行してしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、これまでの、高齢者嚥下障害に対する、カプシエート溶解蒸留水改善濃度を参考に、カプシエートふりかけを作成した。作成後、安定化を確認し、対象高齢者の方々に実際になめていただき、忍容性を確認した。また、申請書とおり、カプシエートふりかけ入り食材(ゼリー、クッキー、食用油)を作成し、ほぼ今年度の目標達成である。
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今後の研究の推進方策 |
H24年度は、いよいよ作製したふりかけおよびふりかけ入りゼリー、クッキーなどを実際に、対象患者様に食していただくことである。嚥下造影を行い、DVD作製のもと、カプシエートふりかけ入り食材とカプシエート無食材を食べ比べしてもらい、口腔期・咽頭期・食道期の形態および機能的差異を比較検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
嚥下造影保存用HDD および DVDディスク、血液および唾液マーカー検査代、カプシエート代、ふりかけ容器代に使用する。
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