研究課題
【ベースライン調査】愛媛大学病院の人間ドック(抗加齢ドック)受診者を対象としてデータの収集を行った。具体的には、重心動揺性は重心動揺計 GS-5500(アニマ社製)を用いて評価した。開眼片足立時間は60秒を最大として開眼での片足立ち保持時間を測定した。骨密度は踵骨の超音波伝播速度で評価した(CM-100、エルクコーポレーション)。頭部MRI画像から、無症候性脳血管障害(無症候性ラクナ梗塞、側脳室白質病変、微小出血)を評価した。軽度認知機能障害はMCI screenを用いて評価した。関連するリスク因子としては、血圧(起立性血圧変化や24時間自由行動下血圧を含む)、インスリン抵抗性、内臓脂肪蓄積(腹部CT)、頸動脈内膜肥厚(IMT)、脈波伝播速度(PWV)を測定した。【疾患発症追跡調査】24年度は、23年度までに抗加齢ドックを受診したケースについて、脳血管障害と心疾患の発症調査を行った。対象者には個別にアンケートを送付し、未回答の場合は電話で発症を確認した。発症例については、医療機関での採録を行う予定である。【臨床データの断面解析】縦断的な検討には症例の蓄積が不十分であったため、平成24年度は主に横断面での解析を行った(研究発表参照)。
1: 当初の計画以上に進展している
当初の計画通り、愛媛大学病院の人間ドック(抗加齢ドック)受診者を対象としてデータの収集を行った。研究成果に示すような成果を発表できた。
基本的に従来の研究計画に沿ってデータの収集と分析を行う。具体的な計画を以下に示す。【臨床情報の収集】 前年度の計画を踏襲して継続的に更なるサンプル・臨床情報の収集を行い、解析規模の拡大を目指す。研究過程で新たな動脈硬化指標や臨床マーカーが見いだされた場合は、随時、収集項目に追加していく。【横断的な解析・検討】 前年度と同様の計画で横断的な解析を行う。解析サンプル数の増加が見込めることから、前年度までに比し、新たな知見が得られるものと期待される。【縦断的な解析・検討】 心血管系疾患(脳卒中・心筋梗塞)の発症に関する追跡調査を行い、症例数が蓄積されれば縦断的な解析から心血管系イベントの発症に対する立位動揺性の予後予測能について評価する。
データを収集する上で必要な消耗品、血液検査委託費用、成果発表旅費としての使用を予定している。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件)
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