研究課題
平成24年度(最終年度)に実施した研究;コラゲナーゼ還流下にマウス肝実質細胞を分離しFUT8遺伝子発現の検討を行った。肝実質細胞RNAの検討ではFUT8loxP/loxP‐AlbCre-/-マウス(Contマウス)に比し、FUT8loxP/loxP‐AlbCre+/-マウス(KOマウス)のFUT8遺伝子発現は平均7%まで低下していた。HPLCを用いたマウス肝実質細胞のFUT8活性はノイズにより評価が困難であった。肝実質細胞蛋白質のレクチンマイクロアレイを用いた糖鎖プロファイリングを行い、α1-6フコースに関連するレクチンであるLTL、PSA、LCA、AOL、AALの信号変化に着目し糖鎖変化を比較した。結果、Contマウス分離肝実質細胞を1とするとKOマウス分離肝実質細胞は約0.9の輝度、すなわち、コンデイショナルKOマウス(FUT8loxP/loxP‐AlbCre+/-マウス)の肝実質細胞の糖蛋白の糖鎖α1-6フコースは対象マウスのそれに比較し約90%のシグナル強度であった。研究期間全体の研究成果;α1-6フコース転移酵素(FUT8)は、肝癌の生物学的悪性度の指標とされるフコシル化AFP産生に関与しているが、その分子機構は解明されていない。我々は肝細胞特異的に遺伝子発現抑制を行い、発癌過程におけるFUT8蛋白機能を解析する手法として、コンディショナルノックアウトマウス (FUT8loxP/loxP‐AlbCre+/-マウス) を作製した。このマウス肝臓において、Cre酵素切断特異的DNAフラグメントを確認し、FUT8mRNA遺伝子発現の低下を確認した。しかし、HPLCを用いた肝FUT8活性を測定では明らかな活性低下は確認できず、レクチンマイクロアレイを用いた肝糖蛋白糖鎖プロファイリングではα1-6フコースは対象マウスのそれに比較し有意なシグナル強度の変化は確認できなかった。
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