本研究では、小胞輸送関連分子であるα-Taxilinの視点から、細胞内情報伝達系関連分子群の細胞内配置の制御機構の解明を進め、1)再生肝でα-Taxilinが細胞増殖依存性に発現していること、2)Hela細胞でα-Taxilinが微小管に結合する何らかの細胞内小器官に局在すること、3)α-Taxilinがsorting nexin4(SNX4)を介してトランスフェリン受容体のリサイクリングに関与していることを明らかにした。これらのことから、肝再生においてα-Taxilinがトランスフェリン受容体と連動した細胞内情報伝達系の場形成に小胞輸送を介して関与している可能性が出てきた。
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