Sry遺伝子がY染色体から常染色体に転座したXY-Sryマウス(性腺上は♂;“XY♂”)(McPhie-Lalmansingh AA et al. Horm. Behav. 2008;54:565-570)をJackson Laboratoryから購入し、これをXX♀と交配することにより、XY-(XY♀)とXXSry(XX♂)を含めた4系統マウスを確立した。コントロール状態での、心電図・心エコーなどの基礎データを収集した。ただ、これらの繁殖能力が低く基礎データを取るためのマウスしか本年度中には得られず、様々な刺激下での検討は今後の課題となった。 一方で、性ホルモン非ゲノム作用の検討を続けた。従来、性ホルモンによりL型カルシウムチャネルが抑制されること、これには交感神経シグナルとのクロストークがあることが明らかとなった。そこで、性ホルモン非ゲノム作用シグナルと交感神経シグナルのクロストークに関してFRETプローブを用いたイメージング法で実験を行った。その結果に関しては現在論文化するために解析中である。
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