研究課題/領域番号 |
23659417
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内藤 篤彦 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座助教 (10588891)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 幹細胞 |
研究概要 |
平成23年度には誘導型aMHCプロモータの制御下でCreを発現するマウス(iaMHC-Ncre)を2ライン作成することに成功した。iaMHC-NcreマウスはaMHCプロモータの近位に変異を入れた上でTRE (Tetracycline responsive element;Tetracycline operator (TetO)とも呼ばれる)を挿入した誘導型aMHCプロモータ(Circ Res 2003;92(6):609)の下流に、核内移行シグナルを付加したCre遺伝子を連結して作成した。本マウスとtTA(tetracyclin transactivator)遺伝子を細胞系譜特異的に発現するトランスジェニックと交配することで誘導性にaMHC発現細胞にNcre遺伝子産物を発現させることができ、テトラサイクリンを利用した心筋特異的Cre/LoxP反応を引き起こすことができる。心筋特異的・誘導性CreER発現マウスはこれまでにも作成されてきたが(aMHC-MerCreMerマウス:Circ Res 2001;89(1):20)、タモキシフェンを投与した際の心毒性および一過性の心機能低下が大きな問題点であった。本マウスではそのような心毒性や心機能低下が起こらないことが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
iaMHC-Ncreマウスを2ライン作成することに成功しており、floxされることでb-galactosidase(B6.129S4-Gt(ROSA)26Sor<tm1Sor>J)を発現するマウス、diphteria toxin receptor (ヒト型heparin binding EGF receptor (HB-EGFR),(C57BL/6-Gt(ROSA)26Sor <tm1(HBEGF)Awai>/J)を発現するマウスもThe Jackson Laboratoryより購入し、クリ-ナップに成功している。一方でc-kitのBACを用いたトランスジェニックマウス作成は、BACのリコンビネーションが遺伝子の構造上順調には進んでいない。挿入するtTA-IRES-EGFP-pAのコンストラクト作成には成功しており、今後はBAC全長ではなく、プロモーターおよびイントロンの一部を用いたトランスジェニックマウス作成を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
c-kitのBACを用いたトランスジェニックマウス作成は、BAC全長ではなく、プロモーターおよびイントロンの一部を用い、ckit-tTA-IRES-EGFP-pAトランスジェニックマウス作成を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
ckit-tTA-IRES-EGFP-pAトランスジェニックマウス作成のための酵素や消耗品購入、外部機関にプラスミドのマイクロインジェクションを委託する際に使用する予定である。
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