研究課題
心房性と脳性ナトリウム利尿ペプチド(ANPとBNP)およびアドレノメデュリン(AM)は、降圧ペプチドであり、高血圧や心血管・腎臓疾患の発症進展に対して抑制的に作用する。本研究では、これらの降圧ペプチドの血中濃度が高値を示し、心血管・腎臓疾患を発症しない「降圧ペプチド機能増強個体」を、地元自治体住民の健診事業をとおして同定し、機能増強の機序を解明することを目指した。地元自治体の健診受診者の降圧ペプチド濃度を測定して、血圧およびその後の血圧変化との関連を解析したところ、血圧に対して相対的にANPまたはBNP濃度が高く、高血圧を発症しない個体の存在が観察された。一方、慢性腎臓病(CKD)の発症と降圧ペプチド濃度の関連を検索する過程で、降圧ペプチド濃度が高い住民からのCKD発症が高頻度であることが判明した。以上、降圧ペプチド機能増強個体の同定には至っていないが、本研究にて得られた成果を基盤にして、研究コホートのサンプル数を増やしつつ追跡調査を継続中である。一方、降圧ペプチド濃度とCKD発症の関係より、降圧ペプチド濃度がCKD発症のマーカーとして有用である可能性が判明した。
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