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2011 年度 実施状況報告書

破骨細胞におけるカンナビノイドを介する脂肪酸伸長酵素の役割

研究課題

研究課題/領域番号 23659473
研究機関筑波大学

研究代表者

石井 清朗  筑波大学, 医学医療系, 助教 (80419150)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードエネルギー代謝
研究概要

申請者は破骨細胞の分化と機能にエネルギー代謝が重要な役割を果たしていることを示してきた。そこで今研究の目的は全身のエネルギー代謝を司る脂肪酸の組成変化が内因性カンナビノイドリガンドを介して破骨細胞にどのような影響をあたえるのかを検証し、エネルギー代謝による破骨細胞活性化のメカニズムを明らかにすることにより、骨粗鬆症治療への新たなターゲットの指針を得ることである。今年度では主にElovl6 KO マウスにおける破骨細胞のフェノタイプを観察した。その結果、Bone Marrow macrophage (BMM)において増殖(BrdUおよびMTTアッセイ)の促進がみられ、それに伴って成熟破骨細胞への分化(TRAPアッセイ)も助長され、骨吸収という破骨細胞の機能の面(Pitアッセイ)も活性化されていた。しかしこの際の分化マーカーおよびシグナル伝達経路をみてみると、mRNAレベルではそれほど変わっていなかった。加えて、骨芽細胞においても細胞の増殖および分化に亢進がみられた。こちらでは分化マーカー、特に分化後期で発現する遺伝子の発現が増加していることがみられた。しかしながら発生過程での軟骨や骨化に影響はみられなかった。また、マイクロアレイやメタボローム解析において、TCA回路の活性化、ATPやGTPによるエネルギーチャージ量の増加、解糖系の促進等がみられた。さらに破骨細胞分化の過程で脂肪酸の伸長および不飽和化がみられることから、マウス個体での解析に期待がもたれる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Elovl6 KO マウスでの破骨細胞の解析やマイクロアレイ、メタボローム解析、脂肪酸組成解析等を行うことができた。しかしその反面、マウス個体での解析が繁殖の遅れにより、進展の程度が計画通りにはいっていない。

今後の研究の推進方策

今後はマイクロアレイ、メタボローム解析、脂肪酸組成解析等結果を踏まえ、マウス個体の解析を中心に行っていく。

次年度の研究費の使用計画

マウス個体の骨形態計測、マイクロCTによる3次元の骨微細構造を解析し、病態の評価だけでなく力学的な評価も行う。骨代謝マーカーを用いた生化学的解析、定量的PCRによる遺伝子発現解析、またマイクロアレイを用いた網羅的な遺伝子解析を行う。また卵巣を摘出し(OVX)、閉経後骨粗鬆症で問題となる、エストロゲン欠乏による骨の破壊防止についても検証する。

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公開日: 2013-07-10  

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