研究課題/領域番号 |
23659503
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
梅原 久範 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70247881)
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研究分担者 |
竹上 勉 金沢医科大学, 総合医学研究所, 教授 (10113490)
友杉 直久 金沢医科大学, 総合医学研究所, 教授 (80155580)
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キーワード | IgG4 / IgG4関連疾患 / ミクリッツ病 / 自己免疫性膵炎 / 自然免疫 / 獲得免疫 / DNAマイクロアレイ |
研究概要 |
我々が世界に向けて発信しているIgG4関連疾患(IgG4-related disease:IgG4-RD)は、血清IgG4高値と組織中IgG4陽性リンパ球浸潤を特徴とする新たな疾患である。IgG4-RDの病因解明にむけて、厚生労働省難治性疾患調査研究班、オールジャパンIgG4チームを介して倫理委員会の承認を受けた全国の施設より140例に及ぶ症例が登録され、病理組織、血清およびDNAサンプルが事務局である金沢医科大学血液免疫内科講座に集まった。研究協力者の了解のもとに、収集された貴重な検体を用いて、以下の手法により、IgG4関連疾患の病因解明に着手した。1)疾患関連遺伝子の解析:IgG4関連疾患の診断確定後、登録症例のリンパ球分画からRNAを抽出し、疾患治療前後で変動する遺伝子群、および健常人の末梢血DNAを対照としたDNA micro-arrayにて遺伝子発現プロファイルを解析し、IgG4 関連疾患で特異的に増加あるいは減少している遺伝子群を抽出した。その結果、治療前後で変動する遺伝子群および治療に関わらず疾患において異常値を示す遺伝子群をおのおの抽出した。そのあるものについて、現在、患者群と正常群でバリデーションを行い、疾患関連遺伝子であることを確認した。目立った特徴は、自然免疫、自然炎症に関与する遺伝子が多く抽出されたことである。これまで、IgG4-RDの病因は、T細胞サブセットを含め、Th1/Th2サイトカインのアンバランスに注目されていたが、自然免疫と獲得免疫とのクロストールの重要性を証明できたものと確信する(論文投稿中)
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