研究課題
ヒトDravet症候群の多くは、ニューロンNaチャネルα1サブユニット遺伝子(SCN1A)のヘテロのナンセンス変異やミスセンスなど点変異により引き起こされる。一部の患者ではSCN1A遺伝子の微小欠失が原因となり、その場合一般的にDravet症候群の最重症型をとる。今回、我々は、本研究にこの最重度のDravet症候群の表現型を有するマウスを作出して、NKCC1(Na+, K+-2Cl- cotransporter)阻害剤のけいれん発症の抑制効果をみることとした。このため、C57BL/6バックグラウンドのマウスに我々が独自に開発してキックイン法の一部を利用し、SCN1Aの欠失を持つマウスを作出した。本マウスを、24時間ビデオ脳波計を用いて観察したところ、離乳後の4週齢から8週齢の間に激しいけいれんと脳皮質波でてんかん性の放電が観察された(論文準備中)さらにスライスパッチクランプ法を用いて、イオンチャネル電気生理学上での変化を観察中である。またニューロンの初代培養を用いて、単離ニューロンレベルでのシナプス可塑性の異常を同定している。現在このマウスを利用して、NKCC1(Na+, K+-2Cl- cotransporter)阻害剤=ループ利尿剤(フロセミド、ブメタニド、トラセミド、エタクリン酸)の効果を24時間ビデオ脳波計を用い、一度に8頭ずつ観察中である。
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