180-kDa 類天疱瘡抗原(BP180)は細胞・基質間の接着装置ヘミデスモソームの膜貫通型タンパク質である。BP180は複数の自己免疫性表皮水疱症の抗原分子としても知られている。本研究では、プロテアーゼによるBP180の細胞外部分の切断とBP180の自己抗原性の獲得の関わりについて、自己免疫性皮膚疾患の一種である線状IgA水疱症 (LAD)の患者血清を主に用いて解析をおこなった。その結果、切断によってBP180の細胞外部分の特定の領域に構造変化が生じて新規のエピトープが形成され、LAD自己抗体の主要な標的部位となることが明らかとなった。
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