研究課題/領域番号 |
23659556
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
渡辺 秀人 愛知医科大学, 付置研究所, 教授 (90240514)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | プロテオグリカン / バーシカン / 毛包 / 細胞外マトリックス / ノックアウトマウス |
研究概要 |
本研究の目的は、細胞外マトリックス(extracellular matrix、以下ECM)の巨大コンドロイチン硫酸プロテオグリカンとして知られるバーシカンの毛包形成と維持における役割を解明することである。 初年度に予定していたCAG-CreER/Rosa26レポーターマウス系の樹立は終えたがCAG-CreER/Vcanflox/floxマウスは産仔数が予想以上に少なく実験群の確保が困難と判断した。急遽Cre酵素発現アデノウイルス感染によるVcanコンディショナルノックアウトマウス実験系の確立にとりかかったが、感染区域(動物実験P2A)の整備に数ヶ月を要した。アデノウイルスの増殖、ウイルスの接種等では技術的問題はなくP2A区域での実験スペースも確保でき、Rosa26: Vcanflox/floxマウス実験群の確立も終了した。予備実験では8週例マウスの真皮Vcan発現を欠失させても毛髪は正常に維持されることがわかったので、現在、週齢の異なるマウスでのVcan欠失や人為的にanagenを誘導した場合の変化を検討している。 なお平成23年度の実験は、内容が他のプロジェクトと共通だったため当該研究者が獲得している他の研究助成金を使用した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
CAG-CreER/Vcanflox/floxマウスへのタモキシフェン投与によるflox部位切離効率の向上を図るために、β-ガラクトシダーゼレポーター遺伝子の発現によりCre酵素の効果を判定できるCAG-CreER/Vcanflox/-:Rosa26マウス系統を調製し、条件検討を行ったが、改善できないと判断し、急遽Cre酵素発現アデノウイルスによるコンディショナルノックアウトマウス系に切り替えた。ウイルス実験のためのP2A室確保等に相当な時間を費やしたがアデノウイルス系は順調に機能しており、研究の遅れは順調に取り戻しており、現状では「やや遅れている」状態といえる。
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今後の研究の推進方策 |
代替え措置のアデノウイルスによるコンディショナルノックアウトマウスの系は確立できたので、予定していた実験を推進して研究期間内に成果を挙げるよう努力する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度に研究費を使用しなかったので2年分を研究の推進のために有効活用する。
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