研究課題/領域番号 |
23659562
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
尾内 康臣 浜松医科大学, 学内共同利用施設等, 教授 (40436978)
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研究分担者 |
植木 孝俊 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (60317328)
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キーワード | 神経幹細胞 |
研究概要 |
24年度では、前年度に確立した神経幹細胞の短期評価系と同一のメカニズムに基づいて、成体マウス脳内での神経新生の解析をin vivoで行うことができる神経幹細胞の長期動物評価系を創出することであった。 まず、本研究では、nestinプロモーターの下流にLAT4遺伝子を配置し、神経幹細胞特異的にLAT4を発現するノックインマウス(nes-LAT4マウス)を常法に従い作製することを試みた。このマウスで、[18F]FMTを末梢から投与し、それを神経幹細胞に特異的に取り込ませることで、神経幹細胞の脳内動態をin vivoでPETにより経時的にモニタリングするが、その前にこの系でのPETイメージングが可能かどうかを検証した。この長期動物評価系の、神経幹細胞障害が病態生理に与るとされる精神疾患や認知症等の幹細胞治療への応用を図るために、母子分離ストレスを負荷してnes-LAT4マウスからうつ病マウスモデル(nes-LAT4/Depマウス)を作製し、あるいは、nes-LAT4マウスと、neuregulin-1(NRG1)変異体を発現する統合失調症病態モデルマウスを交配してnes-LAT4マウスの統合失調症病態モデル(nes-LAT4/Schiマウス)を得ること等により、病態マウスでの神経幹細胞長期評価系を創出するところまで進んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Nestinプロモーターの下流にLAT4遺伝子を配置したマウスで、[18F]FMTを末梢から投与し、それを神経幹細胞に特異的に取り込ませる系を確立し、神経幹細胞障害が病態生理に与るとされる精神疾患や認知症等の幹細胞治療への応用を図ることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
母子分離ストレスを負荷してnes-LAT4マウスからうつ病マウスモデル(nes-LAT4/Depマウス)を作製し、あるいは、nes-LAT4マウスと、neuregulin-1(NRG1)変異体を発現する統合失調症病態モデルマウスを交配してnes-LAT4マウスの統合失調症病態モデル(nes-LAT4/Schiマウス)を得ること等により、病態マウスでの神経幹細胞の意義を今後マウスの数を増やして長期的検討を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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