統合失調症に特徴的な匂い物質の研究

2012 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 23659572
• 研究機関: 公益財団法人東京都医学総合研究所
• 研究代表者: 糸川 昌成 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 参事研究員 (40332324)
• キーワード: 統合失調症 / 代謝分泌物質 / ビタミンB6

研究概要

平成23年度に同定した、ヒトの統合失調症と関連する代謝分泌物質が、どのような代謝経路から生成されるのかを明らかにするために、メタボローム解析および前駆体の生化学的解析を進めた。具体的には、呼気検査で当該代謝分泌物質を分泌している患者を同定し、健常者との血液メタボローム比較をおこなった。
患者群、健常者群の血漿のメタボローム解析を行った結果、患者群において、当該代謝分泌物質の推定生合成経路に関わる複数因子、及びビタミンB6経路に関与する複数因子の減少がみられた。また血液、尿中の当該代謝分泌物質の推定前駆物質については患者群、健常者群全てにおいて検出された。

研究成果

• [雑誌論文] Paradox of Schizophrenia genetics: is a paradigm shift ocurring? (2012)
  • 著者名/発表者名: Doi N, Hoshi Y, Itokawa M, Yoshikawa T, Ichikawa T, Arai M, Usui C, Tachikawa H.
  • 雑誌名: Behave Brain Funct. 巻: 8 ページ: 28
  • DOI: 10.1186/1744-9081-8-28.
  • 査読あり
• [雑誌論文] Association of SNPs linked to increased expression of SLC1A1 with schizophrenia. (2012)
  • 著者名/発表者名: Horiuchi Y, Iida S, Koga M, et al.
  • 雑誌名: Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet 巻: 159B ページ: 30-37
  • DOI: 10.1002/ajmg.b.31249.
  • 査読あり
• [雑誌論文] 精神疾患の新しい病態仮説：カルボニルストレス (2012)
  • 著者名/発表者名: 新井誠, 糸川昌成.
  • 雑誌名: 日薬雑誌 巻: 139 ページ: 87
• [学会発表] カルボニルストレス性統合失調症 (2013)
  • 著者名/発表者名: 糸川昌成
  • 学会等名: 第5回レドックス・ライフイノベーションシンポジウム
  • 発表場所: 川崎
  • 年月日: 20130307-20130308
  • 招待講演
• [学会発表] Research of mechanisms of glycation as pathophysiololgy of schizophrenia. (2012)
  • 著者名/発表者名: Arai M, Ichikawa T, Miyashita M, Toriumi K, Okazaki Y, Yoshikawa T, Miyata T, Itokawa M, Naila Rabbani, Paul Thornalley.
  • 学会等名: 11°International Symposium on the Maillard Reaction
  • 発表場所: Nance, France
  • 年月日: 20120916-20120920
• [図書] 統合失調症からの回復が早まる本 (2013)
  • 著者名/発表者名: 糸川昌成
  • 総ページ数: 199
  • 出版者: 法研