研究課題
本年度は、昨年度Validationが終了したMRIによる股関節軟骨の軟骨定量評価用解析ソフトウエアおよび軟骨質的評価用解析ソフトウエアを実臨床に導入し、軟骨変化の意義に関して検討を行った。Xpによる評価にて、一方の股関節のみ変化が生じている(Larsen3以上)関節リウマチ患者20例で運動量に影響を受けづらい遅延相軟骨造影MRI(delayed gadolinium-enhanced magnetic resonance imaging for cartilage:dGEMRIC)の撮像を行い、軟骨質的評価用解析ソフトウエアを用いた解析を施行した。MRIは3D条件で撮像を行っており、同ソフトウエア内で前額断での再構築を行い、荷重部位と非荷重部位にクラスタリングした後に、内部のpixcelのMRI値を記録したxmlファイルを集計した。dGEMRICでは T1 valueが低い際に軟骨破壊が示唆されており、800より上の場合十分なcontent of GAGだと判定する。解析の結果、非荷重部位で正常群と疾患群で差は認められなかったが、荷重部位では正常群のT1値平均は1011、疾患群のT1値平均は730(p<0.0001)と有意差を認めた。上述した結果は、Xpにて変化がある荷重部位の軟骨変化を、3次元的に抽出して定量的に求めることが可能になったことを意味している。我々が開発した「股関節軟骨の軟骨定量評価用解析ソフトウエアおよび軟骨質的評価用解析ソフトウエア」が完成するまでは、実臨床において多彩な疾患に対応可能な撮像法を検討することさえ出来なかったが、本年度は開発したソフトウエアの実臨床における運用に成功し、今後の大規模データへのシステムの適用の見通しも立った。
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