研究課題/領域番号 |
23659590
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中山 守雄 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60164373)
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研究分担者 |
原武 衛 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40325668)
淵上 剛志 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30432206)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 薬学 / 放射線 / 感染症 |
研究概要 |
世界的に、微生物感染症が死因の第一位を占めているにもかかわらず、これまで、病因となる微生物を直接標的とするin vivo イメージングは、ほとんど行われていない。本学では、平成23年度に、放射性同位元素センター内に、動物用PET/SPECT/CT を設置したP2(BSL2),P3(BSL3)施設が整備され、本邦初の感染症のin vivo イメージングが可能な本格的な研究環境が整うこととなった。そこで、その間、我々のこれまでの、in vivoイメージングのための分子プローブを開発研究の経験を基に、マラリア感染イメージングのための以下の分子プローブの開発を進めた。【マラリア原虫染色剤を基本構造とする分子プローブ群の設計・合成】ギムザ染色に用いられるメチレンブルーは、すでにマラリア原虫の染色剤として使用されている。そこで、このメチレンブルーと類似した骨格を有するフェノチアジン誘導体に着目し、その放射性ヨウ素(I-125)標識分子プローブを2種合成した。 【抗マラリア薬を基本構造とする分子プローブ群の設計・合成】マラリア原虫の細胞膜を透過し、原虫内のタンパク質に強く結合し、集積することが期待できる抗マラリア薬キナクリンとそれらの関連化合物の放射性ヨウ素標識体を数種合成した。【異常プリオン凝集体に親和性を有する化合物群の設計合成】アミロイドに親和性を示す化合物とマラリアの治療薬・染色試薬の関連性が大きいことから、現在、プリオン病の画像診断薬剤として開発中のスチリルクロモン誘導体の放射性ヨウ素標識体を分子プローブとして準備した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画した分子プローブの合成ならびに放射性ヨウ素標識は、順調に進行した。なお、高活性の標識体の合成は、施設の認可が済み次第着手することになる。
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今後の研究の推進方策 |
さらに、分子プローブの合成を進めるとともに、それらの体内動態と赤血球膜透過性を指標に、最適なプローブを選択する。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験動物の購入、放射性ヨウ素の購入等のために使用する。
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