研究課題/領域番号 |
23659621
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
坂井 修 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (10298432)
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研究分担者 |
神田 圭一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60295649)
高見沢 計一 独立行政法人国立循環器病研究センター, 生体工学部, 室員 (10163312)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 自家組織 / シート状生体組織 / 再生医療 / 組織工学 / in vivo |
研究概要 |
体内に埋入した人工物周囲に、生体防衛機構の働きによって繊維芽細胞とそれが産出するコラーゲン線維によって構成されるカプセル状組織体を組織補填用シートに応用するための技術開発を行っている。組織形成に体外の特殊施設を必要としないため、幅広い施設で応用可能であり、安全性も高いと考えられる。 A. Biodheetの安定した作成に向けての、鋳型改良を行った。B. シート状の鋳型で均一な組織を作ることはやはり困難であり。チューブ状の鋳型で作成されたBiotubeを切開し、シートとして用いるのが現時点では最も安定した方法であるという結論に達した。C. 20mm, 30mm, 50mm径のチューブ状鋳型で作成された組織を評価。径が増すとともに組織の厚みが増し、耐圧性が向上するという結果を得た。D. 人工心肺を用いて大血管に移植する実験モデルでは、安定した結果を得られるまでにコストと時間がかかりすぎるので、人工心肺非使用下に心耳を部分遮断し、切開を加えた上で同部位にBiosheetをパッチとして補填する実験モデルを開発した。E. ビーグル犬を用い、左心耳へのBiosheetパッチ移植実験モデルを開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
安定したBiosheetの作成を確立。 ビーグル犬の左心耳へのBiosheetパッチ移植実験モデルを作成した。
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今後の研究の推進方策 |
移植動物個体数を増やし、経時的な変化(退縮や血栓形成の有無の評価)。一定期間移植後に摘出し、組織学的な変化(内皮化や血管新生の有無等)の評価を行う。 これまではビーグル犬で行っているが、他動物での実験を検討。 安定した成績が得られるならば、他の低圧系(大静脈・肺静脈など)への移植モデルを作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
学会報告の際の参加費・出張旅費。 実験動物の購入。 実験機材の購入。
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