研究分担者 |
里見 進 東北大学, その他部局等, 総長 (00154120)
佐藤 成 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20250764)
伊藤 健太 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50375086)
川岸 直樹 東北大学, 大学病院, 准教授 (00333807)
関口 悟 東北大学, 大学病院, 講師 (20312580)
赤松 順寛 東北大学, 大学病院, 助教 (50302112)
藤島 史喜 東北大学, 大学病院, 助教 (40451596)
中野 徹 東北大学, 大学病院, 助教 (50451571)
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研究概要 |
1、体外衝撃波による肝細胞再生療法を行うための動物実験を行うためにはマウス肝硬変モデルが必要である。本研究では胆管結紮モデル、ジメチルニトロソアミン、四塩化炭素を用いて肝硬変モデルを作成しモデルとしての適性を検討した。それぞれのモデルには特徴があることが明らかとなった。胆管結紮モデルは結紮の程度にばらつきが生じるため、肝硬変の程度や肝における局所性の片よりのため不適切と思われた。ジメチルニトロソアミンは肝壊死が生じるため肝硬変の病変を評価することは難しいと考えられ、モデルとして不適切であった。四塩化炭素を用いるモデルが肝硬変の程度にばらつきが少なく、犬山分類F3,F4程度の肝硬変が作成できた。2、四塩化炭素を用いて肝硬変モデルを作成し、体外衝撃波を照射した。Wisterラット(SPF), オス, 200 g(約7週齢)に四塩化炭素:オリーブ油=1:1 混合液を作成し、2.0 ml/kgを週2回、、腹腔内投与した。0.25 mJ/mm3, 4Hz、200発×5箇所(剣状突起から肋骨弓下縁までを等分した5点に対し、肋弓下から照射を行った。衝撃波施行群、コントロール群とも照射後4病日に犠牲死させ、病理学的に評価を行った。体外衝撃波を照射された肝組織に肉眼的に破壊的な所見は認められず、他に特に合併症を認めなかった。病理学的に門脈周囲に微小出血が見られ、門脈血管新生の初期像に一致する像を観察している可能性が示唆された。さらに病理学的に解析を進めるとともに体外衝撃波による肝組織での効果は血管新生を介して生じる可能性があるため、今回得られた標本を用いてHGFやVEGFなどの血管新生因子を分子生物学的に解析していく予定である。
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