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2012 年度 実績報告書

消化器神経内分泌腫瘍の発生、進展機構の解明とそれを応用した分子標的治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23659638
研究機関千葉大学

研究代表者

宮崎 勝  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70166156)

研究分担者 吉留 博之  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10312935)
吉富 秀幸  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60375631)
高屋敷 吏  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (30456024)
中島 正之  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (80466705)
キーワード神経内分泌腫瘍 / 膵腫瘍 / Pdx-1 / Ngn-3
研究概要

消化器神経内分泌腫瘍(GEP-NET)は比較的まれな疾患であるが、中には転移、浸潤をきたし悪性度が高いものの含まれる。近年、その発生頻度は上昇しているが、その臨床病理学的特徴、悪性進展の分子機構についてはほとんど知られていない。そこで、本研究では膵発生の神経内分泌腫瘍(P-NET)を中心に、その悪性進展の分子機構を明らかにし、新規治療法の開発を目指すことを目的とした。
まず、千葉大学附属病院におけるP-NET手術症例の臨床病理学的検討を行った。1997年から2012年までに切除を行った33例を対象とした。WHO 2010年の分類に従い、これらの摘出腫瘍組織におけるKi-67 indexおよび、ホルモンの発現を免疫染色法で検討した。Ki-67 indexを2%以下、3-20%、21%以上でG1(24例), G2(5例), NEC(4例) に分類するとG1では再発、死亡例とも認めず、G2では肝再発例2例を認めるものの全例生存、NECでは全例が2年以内に死亡しており、indexが増加するに従い予後が不良になっていた。また、ホルモン分泌との関係を見るとNECではホルモン分泌を認めない症例がおおく、細胞が未分化になるにつれ予後が不良になることが示唆された。
そこで、前腸細胞から膵内分泌細胞の分化に重要な転写因子であるPdx-1およびNgn-3の発現を免疫染色法で検討した。両者とも正常膵組織ではランゲルハン氏島に強く発現していた。P-NETにおける発現は症例によって異なり、ランゲルハン氏島の発現より強い強発現群、弱い低発現群に分けると両因子ともに発現が強い群は無再発生存期間、全生存期間ともに予後良好であった。すなわち、これらの因子の発現は内分泌細胞において分化している状態を表しているものと思われた。今後、細胞実験を通し、これらの因子の腫瘍細胞における役割を検討していく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Surgical resection after downsizing chemotherapy for initially unresectable locally advanced biliary tract cancer: a retrospective single-center study.2013

    • 著者名/発表者名
      加藤 厚
    • 雑誌名

      Ann Surg Oncol.

      巻: 20 ページ: 318-324

    • DOI

      10.1245/s10434-012-2312-8.

    • 査読あり
  • [学会発表] Pancreaticoduodenectomy with combined portal vein resection and

    • 著者名/発表者名
      宮崎 勝
    • 学会等名
      IASGO
    • 発表場所
      Divani Caravel Hotel(Greece)
    • 招待講演
  • [学会発表] Clinical issues of left-sided hepatectomy for hilar cholangiocarcinoma - Its benefits and limits

    • 著者名/発表者名
      宮崎 勝
    • 学会等名
      IASGO
    • 発表場所
      Divani Caravel Hotel(Greece)
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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