研究課題/領域番号 |
23659649
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
土岐 祐一郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20291445)
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研究分担者 |
宮田 博志 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80362713)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | NY-ESO-1 / ヒト化抗体 / 化学療法 / CTL / 樹状細胞 |
研究概要 |
NY-ESO-1抗原を発見・同定したラドウィック癌研究所がシーティー・アトランティック社に生産を委託していたヒト化NY-ESO-1抗体は、現地にて大量生産が可能となった。研究協力者である大阪大学・免疫学フロンティアー研究センター・実験免疫学・西川博嘉准教授らが、シーティー・アトランティック社を創立したチューリッヒ大学アレクザンダー・クヌート博士のもとで行った実験では、このヒト化NY-ESO-1抗体とNY-ESO-1タンパクとの複合体は、ヒト樹状細胞に効果的に取り込まれたのち、NY-ESO-1157-165/HLA-A2特異的に細胞傷害性ヒトT細胞(CTL)を刺激しえた。さらにこのCTLはNY-ESO-1発現ヒト腫瘍細胞を傷害できた。 これらの結果は、研究目的である「抗体による免疫療法」のヒトにおけるin vitro研究が完了しえたことを示す。マウスによるヒト腫瘍細胞挑戦に化学療法とこのヒト化NY-ESO-1抗体の同時投与を行うための基礎実験データが出そろったことより、同in vivoによるマウスの系にて、抗体投与量・投与時期・体内動態を検討する体制に入った。 現在、同試薬の日本国内輸送に際するカルタヘナ条約に基づく規制解除に向けた手続き中である
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基礎実験が完了し、マウスモデルでのin vivo検討に入る段階である。
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今後の研究の推進方策 |
マウスin vivo検討を早急に完了し、ヒト投与の臨床試験実施に向け、条件などを確定する。
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次年度の研究費の使用計画 |
臨床試験に向けた体制を構築するとともに、並行してマウスモデルにおいて、機能解析としてi)ラベル化ヒト化抗体の体内動態解析 ii)Fc欠損ヒト化抗体を用いた解析 iii)FcRKOマウスを用いた解析 iv)CD11c障害によるによる樹状細胞除去マウスでの解析 v)傍腫瘍リンパ節における樹状細胞の機能解析、を行う。
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