ethylnitrosourea誘導グリオーマラットに、生後90日よりp53非依存性に細胞周期を停止させる化合物を投与し、45日後に、腫瘍部分のgradeの判定とMIB-1 LIの計測を行い悪性転化に対する効果を判定した。期間中全20化合物に関して解析したが、残念ながら、これらの化合物はコントロール群と比較して有意な効果を示す物はなかった。一方、コラーゲンゲル内3次元グリオーマ細胞浸潤モデルを用いた解析では、グリオーマ細胞の浸潤に関連する反発因子は、その産生に酸素の供給が影響を与え、その作用は一旦惹起されると、周辺環境の物理化学的変化などがない限り続くと考えられる結果が得られた。
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