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2011 年度 実施状況報告書

血漿・関節液・尿・唾液中マイクロRNAを用いた骨軟骨・靭帯損傷の診断と病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 23659719
研究機関京都大学

研究代表者

吉富 啓之  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50402920)

研究分担者 伊藤 宣  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70397537)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード分泌マイクロRNA / 骨・軟骨・靭帯
研究概要

miRNAは哺乳類に存在する内在的機構で、アポトーシスや細胞分化、発生、癌などの多様な生命現象を制御している。RNA分解酵素の存在にもかかわらず血漿中にはmiRNAが安定な形で存在する事が報告され、特に癌の分野では癌特異的なマーカーとして有用である事が示されている。我々は血漿だけでなく関節液中にもmiRNAが安定した形で存在すること、関節液miRNAは血漿より関節局所の状態を反映していること、関節液・血漿中miR-16, miR-132, miR-146a, miR-155 and miR-223は関節リウマチおよび変形性関節症のバイオマーカーとして有用であることを示した。一方で、骨折や軟骨損傷、靭帯損傷における血漿・関節液中miRNAの報告はまだない。また、非侵襲的に採取可能な唾液・尿中のmiRNAを用いたこれらの疾患の診断についても同様である。申請者は骨折を有する患者の血漿にて変化しているマイクロRNAを網羅的に検索し、検索した768種類中13種類の血漿中マイクロRNAが健常人と比して変化していることを見出した。唾液や尿中のマイクロRNAを測定したところマイクロRNA自体は測定可能であったが、血漿の検索にて見出したマイクロRNAは唾液や尿中に検出不可能であった。一方で骨折モデルにてマイクロRNAを制御することで骨治癒の促進が生じることを見いだしている。現在までのところ骨折治癒期間の短縮は様々な方法でも困難であり、本研究の成果が期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では当初の計画通り骨折患者の血漿にて変化している血漿中マイクロRNAを同定した。さらにマイクロRNA制御による骨折治癒の促進を見出しており、計画通りの達成度にあると考える。

今後の研究の推進方策

上記のように予定通りの成果を得ており、今後も引き続き骨・軟骨・靭帯関連疾患の分泌マイクロRNAの発現解析、およびこれらが骨・軟骨・靭帯関連疾患の病態機序へ果たす役割を研究する。

次年度の研究費の使用計画

次年度も引き続き骨・軟骨・靭帯関連疾患の分泌マイクロRNAの発現解析、およびこれらが骨・軟骨・靭帯関連疾患の病態機序へ果たす役割を研究するため、これらに必要な核酸分離や測定、細胞培養関連等の消耗品に研究費を使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 関節疾患と分泌microRNA

    • 著者名/発表者名
      吉富啓之
    • 学会等名
      第26回 日本整形外科学会基礎学術集会(招待講演)
    • 発表場所
      ベイシア文化ホール(前橋市)
    • 年月日
      H23.10.20

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公開日: 2013-07-10  

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