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2011 年度 実施状況報告書

進化分子工学と先端接着技術の応用による脊髄損傷の新たな治療法開発への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 23659723
研究機関岡山大学

研究代表者

田中 雅人  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (20379754)

研究分担者 吉田 靖弘  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (90281162)
高畑 智宏  岡山大学, 医学部, 客員研究員 (80571223)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード脊髄再生 / 可視光硬化型ゼラチン
研究概要

脊髄再生研究において,薬剤・神経栄養因子の投与および細胞移植療法の有用性は,これまで数多く報告されてきた。しかし,それらがいまだ完成された手法でなく,一定の治療効果を超えることができないのは,その投与法,移植法という最後に残った難問をクリアできていないためである。進化分子工学の技術や可視光硬化型ゼラチンにより最適化を図った新たな治療システムが確立されれば,既存の手法の治療効果を著しく高めることが期待される。さらに損傷部はこれらの材料により直接保護,安定化され,脊髄再生には有利な環境となるなど,高度な技術を要求しない,広く普及する治療法となる可能性を含んでいる。本研究では進化分子工学で創製する結合性改変成長因子や可視光硬化型ゼラチンを用いて,脊髄再生に関わる薬剤・神経栄養因子の固定や徐放特性を最適化し,次いで神経幹細胞の3次元培養を試みる。さらに,その成果をもとにマウス/ラット脊髄損傷モデルを用いて,急性期および慢性期脊髄損傷の新たな治療法の効果を検討する。本年度は、可視光硬化型ゼラチンの細胞に対する生体安全性の評価、脊髄再生に関わる薬剤・神経栄養因子の固定や徐放特性を最適化し,次いで神経幹細胞の3次元培養を試みた。その結果、可視光硬化型ゼラチンを用いた神経幹細胞の3次元培養で細胞の性質を維持したまま培養することが可能であることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的である1.脊髄再生に関わる薬剤・神経栄養因子の固定や徐放特性を最適化2.神経幹細胞の3次元培養を試みるについて研究を進めており、おおむね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

今後はさらに脊髄再生に関わる薬剤・神経栄養因子の固定や徐放特性を検討しながら、動物モデル(マウス/ラット)において検討を進める予定である。急性期治療を想定した研究として、脊髄圧挫モデルを用いて本材の局所療法の有効性を検討する、また慢性期治療を想定した研究としては、瘢痕化した脊髄を一部切除した状況を想定し,下位胸髄を一髄節分切除した脊髄切除モデルを作製する。切除部位に可視光硬化型ゼラチン中で3次元培養した骨髄間葉系幹細胞を移植し,軸索伸展作用を検討する予定である。これらの研究により、可視光硬化型ゼラチンは,その特性から脊髄を愛護的に保護し,薬剤の徐放担体,細胞移植の足場としての有効性が期待される。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費の使用計画については、物品費65%(次年度繰り越し分を含む)、旅費25%、その他文献複写費、雑誌投稿費に10%を使用する予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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