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2011 年度 実施状況報告書

変形性膝関節症患者における脳内の疼痛認知-fMRIを用いた評価方法の確立-

研究課題

研究課題/領域番号 23659726
研究機関広島大学

研究代表者

安達 伸生  広島大学, 病院, 准教授 (30294383)

研究分担者 越智 光夫  広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (70177244)
出家 正隆  広島大学, 保健学研究科, 教授 (30363063)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード変形性膝関節症 / 機能的磁気共鳴画像 / 慢性疼痛
研究概要

近年、運動器疾患の痛みに関連した脳機能イメージングの研究が多く報告されており、慢性腰痛などの脳活動部位が明らかにされている。一方、変形性膝関節症のような関節疾患の痛みの脳局在についての報告は少なく未だ明らかにされていない。本研究の目的は機能的磁気共鳴画像(functional Magnetic Resonance Imaging: fMRI)を用いて変形性膝関節症患者における疼痛関連脳活動を明らかにすることである。変形性膝関節症患者の疼痛機序がより明らかとなれば、既存治療法の改善や新しい治療体系構築に貢献可能であり、社会的な寄与も大きいものと思われる。変形性膝関節症患者と、健常ボランティアを対象とし、3.0T-MRI(GE社製 MR装置:Sign® EXCITETM HD)を用い、疼痛誘発時のfMRIを撮像した。疼痛誘発は表皮内電極を用い、膝内側にVisual analogue scale (VAS)で4となるように定量的刺激を行なった。DICOMデータをMatLab上でSPM8を用いて解析処理し、脳活動パターンを標準脳上に図示した。変形性膝関節症患者と健常ボランティアの脳活動部位と強度の比較を行い、VAS、主観的な疼痛感覚評価法であるMcGill Pain Questionnaire(MPQ)とPain Catastrophizing Scale(PCS)、SF-36(健康関連QOL)との脳活動の関連について検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在まで変形性膝関節症患者6人に対しfMRIを用いて疼痛関連脳活動を明らかにし、集団解析を行なった。その結果、変形性膝関節症患者では2次体性感覚野、前部帯状回、内側前頭前野、視床、後部帯状回の賦活を認めた。慢性疼痛疾患の代表的疾患である慢性腰痛は、内側前頭前野や前部帯状回などの活動の増強を認め、負の情動との関連が明らかにされており、変形性膝関節症などの関節痛との脳活動の違いが指摘されており、興味深い結果である。

今後の研究の推進方策

今後、健常ボランティアにおいてfMRIを用いて疼痛関連脳活動を明らかにして集団解析を行い、疼痛関連脳活動領域と強度を比較検討することで疼痛の性質を明らかにする予定である。研究成果は日本整形外科基礎学術集会、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会などの国内学会やアメリカ整形外科基礎学会などの海外での学会で積極的に発表を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度もfMRI検査に必要な消耗品、情報収集、成果発表のための学会参加旅費などに適正に使用予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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