研究課題
Hybernation Protein complex (HP complex) の合成HP complex をラットの脳室内に投与することにより、冬眠を実現できるかどうか調べ、HP complex を軽度低体温療法における脳保護や神経予後改善に応用できないかどうか研究する予定であった。しかし、HP complex の発見者である近藤先生に問い合わせたところ、シマリスから採血して保存していた HP complex の在庫が研究所閉鎖などの影響で少なく、HP complex の入手が困難であることが判明した。そこで、研究連携者として同じ研究室の安田医師に参加してもらい、HP complex を人工的に合成するところから研究を開始した。具体的には、HP complex (HP-20、HP-25、HP-27)のcDNA配列が高松先生によって明らかにされているので、その cDNA をもとに無細胞タンパク合成という方法で HP complex が合成できないかどうか試みた。その結果、低濃度ではあるが HP-20、HP-25、HP-27 の各蛋白質を合成することができた。今後は、これらの蛋白質のより効率的な合成・精製を進めていき、最終的にはこの合成した HP complex をラットに投与して、実際に冬眠を実現できるかどうか調べたり、軽度低体温療法における脳保護や神経予後改善に応用できないかどうか調べたりしていきたい。
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Anaesthesia, Pain and Intensive Care
巻: 17 ページ: -