ヌードマウスに頭頸部扁平上皮癌細胞株HSC2、SASを移植し形成した腫瘍にIL2導入組換え体乳酸菌(lactobacillus casei)あるいはベクターのみの乳酸菌を5日間連続局所注入すると、SASではIL2導入乳酸菌、HSC2ではIL2導入乳酸菌とベクターのみの乳酸菌で有意に腫瘍抑制効果を示した。一部で腫瘍の消失も確認された。 腫瘍抑制効果の得られた乳酸菌局所注入ヌードマウスの血清中でTNFα、IL12などのインターロイキンが大幅に増加していることが明らかとなり、Th1型の免疫誘導を行うことが予想された。 腫瘍内には乳酸菌を認めたが、肺、肝、腎など主要臓器に乳酸菌は認めなかった。
|