研究課題/領域番号 |
23659823
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金本 真也 筑波大学, 医学医療系, 講師 (20513849)
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研究分担者 |
松下 昌之助 筑波技術大学, 保健科学部, 准教授 (70359579)
榊原 謙 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60192085)
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キーワード | 先天性心疾患 / 高周波電位 / 小児開心術 |
研究概要 |
小児開心術目的で当院に入院した小児先天性心疾患患者を対象として、術中および術後の心電図計測と解析を行った。研究実施前に、当院倫理委員会に本研究計画を提出して本臨床研究を実施する承認を得た。本研究に関して、心電図を用いた観察研究ではあるが、臨床応用前の未承認機器を使用しているため研究実施前に専門委員会を発足させて研究内容の妥当性および必要症例数を検討する必要が生じた。参考となる先行研究データが無いため、少数例で先行研究を行い心電図高周波電位(RMS電位)が小児開心術後の心機能と一致して変化することを立証する必要があるという結論に達した。当初の研究計画を変更して、現在小児開心術10症例を対象に開心術周術期のRMS電位と心筋障害の指標となるbiomarker値を(CK-MB)計測して、RMS電位とbiomarker値を対比させることにより、周術期心筋障害の指標としてRMS電位が有用であることを立証する先行研究を行っている。使用機器は当初の計画通りDataWave社製SciWorks USB-16および解析ソフトウエア使用した。小児開心術後症例において心電図波形の収集およびRMS電位解析を行い、リアルタイムにRMS電位が表示・記録されることが確認できた。しかしながら、当初の予想に反して研究参加条件に合致する症例が少なく、また参加条件に合致しても研究参加への同意が得られない症例が認められたため、当初の事業期間では十分な症例の蓄積および解析が行えなかった。当初の事業期間を1年延長する申請を行い平成25年3月に延長が申請された。現在、更なる症例の蓄積を行っている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の研究計画を変更して、小児開心術10症例を対象に開心術周術期のRMS電位と心筋障害の指標となるbiomarker値を(CK-MB)計測して、周術期心筋障害の指標としてRMS電位が有用であることを立証する先行研究を行っている。当初の予想に反して研究参加条件に合致する症例が少なく症例の蓄積に難渋した。また参加条件に合致した症例であっても。本研究参加への同意が得られず、やむを得ず計測を中止せざるを得ない症例が認められた。当初の事業期間では十分な症例の蓄積および解析が行えない判断、当初の事業期間を1年延長する申請を行い平成25年3月に延長が申請された。現在、更なる症例の蓄積を行っている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
小児開心術10症例を対象として先行研究を行い、RMS電位と心筋障害のbiomarkerであるCK-MB値を対比させてRMS電位が術後心筋障害を反映している指標であることを立証する。その計測値を元にRMS電位と心筋障害のbiomarker,、周術期血行動態指標を対比させることにより、RMS電位がリアルタイムで小児開心術後の心機能を反映させていることを立証する事を目標とする。これら計測結果に基づき、最終的には臨床応用可能なソフトウエアの開発を目指す。また研究成果を学会発表、論文投稿等で公表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度研究費使用予定として、RMS電位計測に伴う消耗品(心電図パッチ等)の購入、検査値の計測費用等として使用する。
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