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2012 年度 実績報告書

光照射による創傷治癒のメカニズムを解明する

研究課題

研究課題/領域番号 23659833
研究機関神戸大学

研究代表者

寺師 浩人  神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (80217421)

研究分担者 榊原 俊介  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50444592)
藤井 美樹  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (80444602)
櫻井 沙由理  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (20594534)
キーワード光受容 / 皮膚 / 創傷治療
研究概要

生物は特化された受容器(感覚器)を用いて光を受容する。この受容器は主に眼や松果体など、中枢神経系に属している。一方で紫外線の照射はメラノサイトを刺激し、メラノジェネシスを活性化することは既に明らかであるように、皮膚も光に応答する。われわれはMelanopsinに注目し、皮膚は光を受容するか否かの検討を行った。ヒト皮膚に対し、抗Melanopsin抗体を用いて免疫組織染色を行った。またヒト皮膚をホモジェナイズし、これに対してウェスタンブロッティング法を用いてMelanopsinの発現の有無の検討を行った。さらにヒト培養線維芽細胞を暗条件下で培養したのち、LEDを光源とする450nmおよび570nmの照射装置を用いて、光照射を行い、抗リン酸化ERK抗体を用いたウェスタンブロッティングを定量的に行った。Melanopsinの発現はヒト皮膚表皮および毛包、真皮において認められた。ウェスタンブロッティング法においてもその発現が確認された。450nmの光線を照射した場合、非照射群に比して2分、5分、10分では経時的にERKのリン酸化は亢進した。一方、570nmの光では光照射によるERKのリン酸化の亢進は抑制された。450nm, 570nmの両方の光を照射した場合、リン酸化は450nm単独の照射よりも更に更新した。Melanopsinは下等脊椎動物の色素胞より同定されており、進化の過程で高等脊椎動物の皮膚においても保存されていた可能性がある。またMelanopsinに感受性のある450nmの光を照射する事でERKのリン酸化が亢進することよりヒト皮膚においてMelanopsinを介した光受容機構が存在する事が示唆された。また、RT-PCRの結果より、新たなsplicing variantの存在が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 皮膚の光受容メカニズム2012

    • 著者名/発表者名
      榊原俊介
    • 学会等名
      第21回日本形成外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      福島
    • 年月日
      20121004-20121005
  • [学会発表] 線維芽細胞の光応答の検討2012

    • 著者名/発表者名
      榊原俊介 他
    • 学会等名
      第4回日本創傷外科学会学術集会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20120726-27

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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