研究課題
挑戦的萌芽研究
がんの骨転移成立過程においては、転移がん細胞と骨微小環境との生物学的クロストークの重要性が認識されている。本研究では、このクロストークの実体を分子レベルで理解することを目的に、骨微小環境に定着した乳がん細胞に誘導される分子の同定と骨転移過程におけるその役割について検討した。その結果 158 個の遺伝子を骨微小環境とのクロストークによって発現が上昇する遺伝子として同定した。その中で、骨から放出された TGF-β によって発現が上昇する NEDD9は乳がんの骨転移成立・進展に関与すること示唆された。本研究で用いた遺伝子プロファイリングにより骨-がん細胞のクロストークに関与する遺伝子の同定が可能となり、それらの遺伝子の解析は骨転移の分子標的治療の開発に寄与すると期待される。
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