GNAS1 遺伝子変異細胞株の同所性移植による線維性骨異形成症モデルの作製

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23659877
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 病態科学系歯学・歯科放射線学
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 豊澤 悟 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30243249)
• 研究分担者: 佐伯 万騎男 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (30273692) ; 佐藤 淳 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (70335660) ; 宇佐美 悠 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (80444579)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: 線維性骨異形成症 / GNAS1遺伝子 / 骨髄間質細胞 / 遺伝子診断

研究概要

ヒトの正常 GNAS1 遺伝子の翻訳産物 Gsαのコドン 201 番の Arg が Hisに置換する変異を導入し、線維性骨異形成症(FD)の原因となる変異 GNAS1 遺伝子(R201H)を作製した。次に、この変異 GNAS1 遺伝子(R201H)を培養細胞に過剰発現させるため、R201H を挿入したレンチウイルスベクターを作製し、C57BL/6 マウスの骨髄間質細胞に R201H を過剰発現させた細胞を作製した。現在、R201H 過剰発現細胞の増殖・分化を検討中で、将来、骨髄への同所性移植によるマウスモデルを作製予定である。また、FD の内科的治療に向けて、他の類似骨病変と鑑別できる高精度遺伝子診断法を検討した。その結果、従来のより、PNA プローブを用いたリアルタイム PCR 法や pyrosequencing 法が有効であることが分かった。

研究成果

• [雑誌論文] 顎骨の線維ー骨性病変 -歯原性腫瘍との鑑別点を含めて- (2013)
  • 著者名/発表者名: 豊澤 悟、村上秀明、宇佐美 悠
  • 雑誌名: 病理と臨床 巻: 31 ページ: 527-534
• [雑誌論文] Loss of B-catenin induces multifocal periosteal chondroma-like masses in mice. (2013)
  • 著者名/発表者名: Cantley L, Saunders C, Guttenberg M, Candela ME, Ohta Y, Yasuhara R, Kondo N, Sgariglia F, Asai S, Zhang X, Qin L, Hecht JT, Chen D, Yamamoto M, Toyosawa S, Dormans JP, Esko JD, Yamaguchi Y, Iwamoto M, Pacifici M, Enomoto-Iwamoto M
  • 雑誌名: Am J Pathol 巻: 182 ページ: 917-27
  • 査読あり
• [学会発表] 病理学の観点からみた BRONJの病態 (2012)
  • 著者名/発表者名: 豊澤 悟
  • 学会等名: 第22回日本歯科医学会総会
  • 年月日: 20121109-11
• [学会発表] 病理学の観点からみた BRONJの病態 (2012)
  • 著者名/発表者名: 豊澤 悟
  • 学会等名: 日本歯科放射線学会 第17回臨床画像大会
  • 年月日: 20121109-11
• [学会発表] 下顎骨腫瘤の一例 (2012)
  • 著者名/発表者名: 佐藤 淳、岸野万伸、宇佐美 悠、小川裕三、豊澤 悟
  • 学会等名: 第23回日本臨床口腔病理学会総会
  • 発表場所: 東京医科歯科大学 M&D タワー
  • 年月日: 20120829-31
• [学会発表] ビスフォスフォネート関連顎骨壊死の病態を考える (2012)
  • 著者名/発表者名: 豊澤 悟
  • 学会等名: 第23回日本臨床口腔病理学会総会
  • 発表場所: 東京医科歯科大学 M&D タワー
  • 年月日: 20120829-31
• [学会発表] Fibrous dysplasia 再訪 (2011)
  • 著者名/発表者名: 豊澤 悟
  • 学会等名: 第12回リウマチ病セミナー
  • 発表場所: 大阪国際会議場
  • 年月日: 2011-12-17
• [図書] リウマチ病セミナーXXIII:Fibrous dysplasia 再訪 (2012)
  • 著者名/発表者名: 豊澤 悟、岸野万伸、佐藤 淳、他
  • 総ページ数: 49-56
  • 出版者: 永井書店