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2011 年度 実施状況報告書

最先端レーザーを用いたジルコニア補綴物加工および無痛治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 23659895
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

本村 一朗  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60272598)

研究分担者 中村 英雄  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60172425)
田中 繁一  静岡大学, 工学部, 教授 (60197423)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードジルコニア / ナノ秒レーザ / フェムト秒レーザ / レーザ加工
研究概要

ジルコニア製の歯科補綴物は完全焼結材をダイヤモンドバーで切削するか、未焼結材を切削加工して再焼成して製作される。しかしながら加工時の工具の磨耗やチッピング、再焼結時の収縮などの問題点があげられている。本研究では、ナノ秒レーザとフェムト秒レーザを組み合わせて完全焼結ジルコニア材の3D高速レーザ加工を試み、これに基づく「セラミッククラウンのデジタルプロセス」の確立を目指す。また完成した補綴物の支台への接着について表面性状の点から考察を加える事で最終補綴物の予後に影響する因子についても検討する。「ジルコニア完全焼結材のナノ秒レーザ加工」の最適条件に関する検討について、ジルコニア完全焼結材表面の微小方形域の加工を例として、ナノ秒レーザ加工の繰返し周波数、加工スポットサイズおよびオーバーラップに関する最適条件を検討。とくに、高速加工を実現する条件を検討した。「ジルコニア完全焼結材のフェムト秒レーザ加工」の最適条件に関する検討について、ジルコニア完全焼結材表面の微小方形域の加工を例として、フェムト秒レーザ加工の繰返し周波数、加工スポットサイズおよびオーバーラップに関する最適条件を検討、製品表面のクラックが生じない加工条件を検討した。 クラウンの3D モデルデータの作成について、支台サンプルの非接触レーザ3 次元デジタイズデータをもとにジルコニアクラウンの3Dモデルデータを作成した。3D モデルを用いたジルコニア製クラウンの3D レーザ加工について、前述のジルコニアクラウンの3D モデルデータを用い、ジルコニア完全焼結材からクラウン形状を3D レーザ加工。またレーザ加工により得られる表面性状への接着強さを検討するため、異なる条件を選定し、通法に従った手技により接着を行い、圧縮せん断試験により評価を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「ジルコニア完全焼結材のナノ秒レーザ加工」の最適条件に関する検討について、ジルコニア完全焼結材表面の微小方形域の加工を例として、ナノ秒レーザ加工の繰返し周波数、加工スポットサイズおよびオーバーラップに関する最適条件を検討。とくに、高速加工を実現する条件を検討した。「ジルコニア完全焼結材のフェムト秒レーザ加工」の最適条件に関する検討について、ジルコニア完全焼結材表面の微小方形域の加工を例として、フェムト秒レーザ加工の繰返し周波数、加工スポットサイズおよびオーバーラップに関する最適条件を検討、製品表面のクラックが生じない加工条件を検討した。 クラウンの3D モデルデータの作成について、支台サンプルの非接触レーザ3 次元デジタイズデータをもとにジルコニアクラウンの3Dモデルデータを作成した。3D モデルを用いたジルコニア製クラウンの3D レーザ加工について、前述のジルコニアクラウンの3D モデルデータを用い、ジルコニア完全焼結材からクラウン形状を3D レーザ加工をおこなった。また当初計画には明記していなかったが完成した補綴物の支台への接着について表面性状の点から考察を加える事で最終補綴物の予後に影響する因子についても検討を加えた。レーザ加工により得られる表面性状への接着強さを検討するため、異なる条件を選定し、通法に従った手技により接着を行い、圧縮せん断試験により評価を行っている。

今後の研究の推進方策

レーザ加工クラウンのリアルタイム干渉シミュレーションについて、「3D レーザ加工されたジルコニアクラウンの3D デジタイズデータ」と「支台3Dデータ」を用いて、コンピュータ内(仮想空間)でリアルタイム干渉シミュレーションを行い、加工クラウンの適合性を評価する。「ジルコニア完全焼結材のナノ秒・フェムト秒ハイブリッド・レーザ加工」に関する検討について、高速加工が可能なナノ秒レーザ加工とクラックレスのフェムト秒レーザ加工を併用するハイブリッド加工の有効性を検討する。さらに、ハイブリッド加工をジルコニアクラウンの加工へ適用しその有用性を検証する。「3 次元力覚デバイス」と「リアルタイム干渉シミュレーション」を用いたクラウンのバーチャル適合性試験について、3次元のポリゴンオブジェクトとして表現されるクラウンと支台を、仮想環境内で干渉回避しながらリアルタイムに操作したり、干渉時の力覚を返すことができる「3次元力覚デバイス」を用いて歯顎部の干渉性シミュレーションを行い、3D レーザ加工されたクラウンと支台との適合性をリアルタイムに評価する方法について検証する。また、レーザ加工により得られる表面性状への接着強さを検討するため、通法に従った手技により接着を行い、圧縮せん断試験により評価を行う。

次年度の研究費の使用計画

「3D レーザ加工されたジルコニアクラウンの3D デジタイズデータ」と「支台3Dデータ」を用いて、コンピュータ内(仮想空間)でリアルタイム干渉シミュレーションを行い、加工クラウンの適合性を評価するためにより演算処理能力の高いPCが必要となる。レーザ加工により得られる表面性状への接着強さを検討するため、より細やかな条件設定を要するためにはレーザ加工機の借り上げが必要と考えられる。

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公開日: 2013-07-10  

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